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【J2:第10節 讃岐 vs 横浜FC】レポート:開始4分と残り4分に現れた決定機、勝利の女神が微笑んだのは…(14.04.30)

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開始4分、「チャンスだ!」思わず心の中で叫んだ。積極的にプレスを続ける讃岐左サイドでMF岡村和哉からのパスを受けたFWアンドレアが反転、横浜FCディフェンスをかわして素早くゴール前に送ったグラウンダーのクロスが、ファーサイドに走り込んだMF高木和正の前に転がった。この場面が、この試合の讃岐に訪れる唯一の決定的場面になるとは…。

残り4分、スローインから右サイドで横浜FCのMF寺田紳一がボールをキープした時、まるで時間が止まったように讃岐の選手の動きがゆっくり見えた。VTRを見直すと、横浜FC寺田に付いていた讃岐DF沼田圭悟は金縛りにあったかのようだった。その数秒後、余裕をもって寺田が蹴った緩やかなクロスは柔らかな弧を描きGKとディフェンスラインの間に向かっていた。周りがボールウォッチャーになったその時、そこに反応したのは80分に途中出場していた横浜FCのMF野村直輝だ。ディフェンスの背後から難しいハーフバウンドに身体ごと飛び込んで合わせた。試合を決定づけるようなこのゴールに、横浜FC山口素弘監督は飛び上がって喜びを爆発させた。試合後のヒーローインタビューで決勝ゴールについて横浜FC野村は「あんまり覚えてなくて、とにかく飛び込もうとずっと思っていたので、ボールがゴールに行って良かったです」と夢中だった様子を満面の笑みで答えていた。横浜FCは6試合ぶりの勝利、試合後の選手たちには安堵感が広がっていた。
この結果、横浜FCは順位を上げて16位へ。讃岐は再び22位へ後退した。

ここ3試合の讃岐は、上位チームと対等に戦えている。あとはチャンスを確実に決める決定力だ。試合は90分間、でも勝負を決めるのは一瞬だ。開始4分にゴールを決めることができれば優位にゲームを運ぶことができるし、残り4分の失点は敗戦を覚悟しなければならない。ただ、サッカーにミスは付きもの。ミスに負けない強い気持ちを持ち、チームとして1試合における決定機の数を増やしていければ勝利の可能性は自ずと広がるはず。いかにチャンスを増やすか、チームで考え、ハードワークの対価として「勝利」を掴めるよう日々の練習に取り組み、チャレンジし続けるだけだ。次節のアウェイ京都戦(5/3@西京極)まで中3日、時間は少ないがリフレッシュして挑んでほしい。

この日丸亀競技場には、前日の天気予報が雨だったにも係わらず、今シーズン2番目に多い3,807人の観客が詰めかけた。J2初勝利はお預けとなったが、いま苦しい分、勝利を手にしたときの喜びはとてつもなく大きいだろう。次のホームは5月6日(火・祝)15時キックオフ、対戦相手はJリーグ発足当時の10クラブの1つ、東京ヴェルディだ。チームを信じて、ホーム初勝利の喜びを分かち合える日を夢見て、声援を送りたい。 

以上


2014.04.30 Reported by 大森一(オフィスひやあつ)
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