今日の試合速報

ACLE
ACLE

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第10節 甲府 vs 徳島】プレビュー:甲府が連勝を3に伸ばすか徳島が連敗を9で止めるか。J1に定着したい甲府は上り調子の徳島とどう戦うのか。(14.04.28)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
連勝も連敗もいつかは止まるものだが、続けることと止めることは容易ではなく、必死にやっても止まり、無情に続いてしまうことも…。今節、甲府が連勝を3に伸ばすのか、徳島が連敗を9で止めるのか、引き分けサンドイッチで5月に先送りとなるのか…。甲府は昨年リーグ戦の中盤で8連敗をしたけれど、終盤に勝点を重ねて16位の湘南に勝点12差をつける15位でJ1残留を果たした。1年もたたないのに8連敗したことが遠い昔のことのような気がする(城福浩監督は昨日のことのように覚えている…はず)。だから徳島も何とかなると言いたいわけではないが、人間もJリーグも万事塞翁が馬。昨年、J2リーグ戦を42試合戦って4位に入り、国立競技場で開催されたプレーオフ決勝で京都に2−0で勝って昇格を決めた素晴らしい感動があってこその今年の苦労。2014年に――湘南という素晴らしいチームがいるが――J2で昇格争いをするよりも、佐藤寿人(広島)や大久保嘉人(川崎F)やマルキーニョス(神戸)がいるJ1で揉まれて残留争いをする方がクラブの未来に繋がるはず。それにスター軍団の浦和や鹿島や横浜FMがホームに来るのだから楽しまないと損。徳島の勝ち試合だけを見たいという人には少しお休みしていただいたとしても、チーム・クラブと苦労を分かち合って闘ってくれる人と未来を築けば前者の中に賛同者を増やすことも出来るはず。

「(連勝した)2ゲームともにチーム状態がよくない相手だった。自分たちが積み上げてきたものもあるが、そこは勘違いしてはいけない。上り調子のチーム(徳島)相手に進化と総合力が問われる」
試合前日の取材で城福監督が話した言葉だが、冷静さを保ち現実を再認識するには最適な言葉。GWの連戦で甲府が戦うのは大宮、徳島、川崎F、浦和、神戸の5チーム。大宮に勝って中2日で臨む徳島戦は、後半の川崎F(8位)、浦和(5位)、神戸(2位)という上位勢と戦う上で大きなポイントになる。2014年のJFK甲府はJ1残留が目標ではあるが、最終目標ではない。1節でも早くJ1残留を決めて野心的な目標に向かう権利を手にしたいのだ。名古屋、大宮に連勝し、徳島にも勝つことが出来れば、GWの後半戦はやることは同じでも、勝点を失うことを極度に恐れるような戦いをしないでいい。そいう姿勢で上位チームに挑みたい。

そのためには前節新潟から勝点3を奪っていたとしても驚かないだけの内容のゲームをした徳島と謙虚に戦う必要がある。高崎寛之とクレイトンドミンゲスの連携や大崎淳矢のアグレッシブなプレーなどはいつゴールに繋がってもおかしくなかったし、ヤマザキナビスコカップの浦和戦で見せた躍動的な3ゴールは徳島の底力。甲府がJ2優勝を果たした2012年の第20節富山戦で”甲府の高崎”が魅せたダイナミックなゴールの記憶もよみがえる…。徳島を9連敗中のチームと思って受けに回れば80%以上の支持をしてくれているtotoの神様を裏切ることになりかねない。FWの盛田剛平が、「徳島の今の成績を意識していないけれど、周りの人は未勝利のチームと見ると思う。だからこそ難しい展開になると思う。でも、しっかりとした守備からいい時間帯に点を取りたい。早い時間帯に先制点を取ればいい流れになるのでそこは狙っていきたい」と言うように、まったく意識しないで臨むことは難しい。ここは選手とスタッフだけでなく、スタジアムにいるファン・サポーターみんなで危機感の充満した雰囲気を作って徳島に立ち向かいたい。

お互いに中2日という厳しいスケジュール(徳島は長距離移動が加わる)だが、第9節が第8節から一週間空いての試合だったので、今節は水曜日にカップ戦をやった土曜日のようなもので、後先を考えなければ同じメンバーでも凌げないこともない。相当厳しくなるのは、中3日の第11節と中2日の第12節と中3日の第13節と続くGWの後半戦。城福監督は、「前節が悪ければ違うチョイスもあるけれど、選手のコンディションとチーム状況を考えると過密日程ありきというのは本来ではない」とコメント。一戦必勝でもある。徳島からすれば、甲府(12位)、仙台(17位)、G大阪(14位)と続く下位チームとの対戦で勝点を稼ぎたいという思いにはなるだろう。名前とイメージで見ればG大阪は14位でもG大阪に変わりないし、仙台は去年ACLに出たチームがほぼそのままで舵も戻した感じ。甲府が一番のチャンス…ぽい感じがしている人も少なくはないはず。つまり、ここまで徳島に勝ってきたどのチームよりも甲府は難しさを味わうことになりそうだ。

過去の甲府はこういうシチュエーションで勝てないことが多かった。でも、今の監督は徳島県が生んで早大が大人にし、富士通が熟成させ日本サッカー協会が翼を与え、F東京が栄光と挫折の舞台となり、甲府が恋して愛した城福浩。同じ船に乗って甲府のネガティブなジンクスはことごとく壊してきた。「シーズンオフなら『徳島』という地名に別の感情が湧くかもしれないが、今は勝点を積み上げたいだけ」という城福監督。JFK甲府の夢のためには徳島出身のボスの指揮で徳島を倒さざるを得ない。そしてその夢を叶えるために多くの甲府サポーターに山梨中銀スタジアムに来てほしい。陸から船を見ないで乗り込んでほしい。

以上

2014.04.28 Reported by 松尾潤
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/11/25(月) 10:00 【週末のゴールをイッキ見!】明治安田J3リーグ全ゴールまとめ【1124】