前節、アウェイ横浜FC戦に臨んだ湘南は、立ち上がりに先取点を許すもすかさず追いつき、追い越して、今季9つ目の勝利を挙げた。
先制を許したのは今季初めてのことだ。失点自体、4試合ぶりだった。ただ、「焦ることはなかった」とGK秋元陽太が振り返ったように、ピッチは落ち着いていた。
前々節の大分戦では4−0、対して横浜FC戦は3−1だったが、見るべきは内容である。秋元は続ける。
「大分戦では立ち上がりに失点してもおかしくないシーンがあったし、後半も攻められてポストに助けられた場面もありました。でも前節は最後に危ないシーンがありましたが、それ以外は失点しましたけど落ち着いていたと思う」
むろん、満足しているわけではない。ただ秋元自身、大分戦の反省を踏まえ、相手のクサビのパスや攻撃の際のリスクマネジメントに注意を払い、仲間にコーチングしていたという。実際、相手に持たれる時間帯はあれど、決定機を許してはいなかった。なにより、「みんな運動量多く守備に走ってくれるので、僕としてはほんとうに助けられています」と感謝を口にする秋元である。
今節BMWスタジアムに迎える京都は3勝5分1敗、勝点14で6位につけている。ホームでは4引き分けも、アウェイの戦績は福岡に敗れた以外3勝1分けと悪くない。前節の愛媛戦ではスコアレスドローだったが、7得点でチームトップスコアラーの大黒将志をはじめ、シュートの成功率は高い。百戦錬磨の動き出しを忍ばせる背番号31を筆頭に、チームとして個の能力にも秀でている。かつて湘南に所属した三平和司もそのひとりだ。
横浜FM時代、トレーニングで大黒や山瀬功治のシュートをたくさん受け、お世話になったという秋元は語る。
「大黒さんの消える動きとそれに対してパスを出せる選手もいるのでケアしなければいけない。山瀬さんのパンチ力あるシュートにも気を付けたい。これまでの対戦のなかで最も強力な攻撃陣だと思います」。
守備で主導権を手繰り寄せる湘南にあって、各局面の駆け引きは見どころのひとつと言えるだろう。個々の特長を存分に活かす京都に対し、曹貴裁監督は「選手たちの状況判断や適応力が試されるゲーム」と見据えた。
前節の横浜FC戦の勝利によって、湘南はJリーグの開幕連勝記録を塗り替えた。だが色めく周囲をよそに、チームの緊張感は変わらない。涼しい顔をしているのでも、斜に構えているのでもない。目に入っていないだけだ。記録を気にする余裕などない、という表現のほうが近いかもしれない。成長を期して日々積み重ねる彼らにとっては、9連勝ではなく、今季9つ目の勝利というべきなのだろう。
前節、殊勲のゴールを挙げた岡田翔平は言う。
「記録をつくるためにやっているわけじゃないので。J1で戦えるチームになるためにやっているので、みんな細かいところまで満足していないし、目の前の試合に集中しています」
GET3、継続と深化、チームを忘れない。自分たちのスタイルを発揮して相手を凌駕する。記録のことは後々振り返ったときでいい。
以上
2014.04.28 Reported by 隈元大吾
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