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【J1:第10節 鳥栖 vs 広島】プレビュー:個性あるワントップを擁する鳥栖と広島。前線の高さを生かしたサイド攻撃か、変幻自在の動きで相手を崩すのか・・・。(14.04.28)

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サッカーに正論はない。色々なサッカーシーンを見るたびに感じることである。5バックにすれば守備的で3トップにすれば攻撃的とはよく言われるが、どんなシステムを用いても得点をあげないと勝てないし、失点をすれば敗れてしまう。要は、いかにしてゴールを奪うのか、ゴールを守るのかのしのぎ合いなのである。

今節は、特徴を持ったチーム同士の組み合わせである。3位の鳥栖は、FW豊田陽平を中心として攻撃を組み立てる。高さと強さを併せ持つ豊田がいるからこそ、他の選手が前線にさまざまな形で顔を出すことができる。もちろん、両サイドからの正確なクロスやドリブル突破などテクニックとアイデアを持った選手がいるからこその形であり、現在の順位につながっている。対して4位の広島は、FW佐藤寿人が様々な形でボールを引き出すことで、他の選手の攻撃参加を可能にしているチーム。広島も高い戦術眼とテクニックを持った選手が多くので、攻撃のバリエーションは見ている人を引きつける。共通して言えることは、ボールを奪った瞬間に“まずはFWありき”であることである。

しかし、その結果は多少違っている。鳥栖は、豊田が7得点と群を抜いている。高さだけではない。第7節の甲府戦、第9節の名古屋戦と右足から繰り出された低い弾道のスーパーシュートは相手チームにとどめを刺すものだった。彼に続くのが3得点のMF金民友。そして、FW池田圭、MF谷口博之と続く。広島は、佐藤とDF塩谷司が4得点ずつ。それにFW石原直樹、MF野津田岳人が2得点と続く。得点こそ多くはないものの、どこからでも得点を奪うことができる多彩さを持っている。今節の第一のポイントとして、フィニッシャーが誰なのかに注目頂きたい。

次に、ボールを前線に入れるためのポジションチェンジに注目してほしい。鳥栖は、特に2列目選手を見てほしい。左サイドの金民友、右サイドのMF水沼宏太は、わずかでも飛び込むスペースを見つけると自分のプレーエリアにしてしまう。彼らには、右や左というサイドの概念ではなく、“ボールが来るところ”という嗅覚的なものなのかもしれない。もちろん、MF藤田直之らボランチが後方からバランスを取っているからこそチェンジできることも付け加えておかないといけない。
広島も、サイドDFまでを含めてポジションチェンジを頻繁に行うチームと言える。特に前の選手を追い越して前線に顔を出すことが多い。これも、MF森崎和幸、MF青山敏弘と中央で展開力を持つ選手がいるからこそなせる技なのである。フィニッシャーに渡るまでの間の過程に、どれだけの選手がどのようにかかわるのかをスタジアムで確かめて欲しい。

スタイルこそ違うが、ボールを前線に運ぶことは同じ。手段が違っても結果を出してしまえば勝利に近づく。実に楽しみな一戦がベストアメニティスタジアムで行われる。キックオフは14時。GWの思い出としても、最高の組み合わせと言える。

シュートを決めようとする者がいれば、それを阻止する者がいるのがサッカー。
ボールを運べばそれを奪いに来るし、ゴールに近づけようとすれば、遠ざけようとする者が現れる。
相対するプレーを90分間続けることで勝敗がつくわけで、そこにサッカーの面白さがある。
サッカーは、攻めても守っても面白いスポーツなのである。

以上

2014.04.28 Reported by サカクラゲン
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