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【J1:第9節 神戸 vs C大阪】レポート:神戸が勝点1を拾ったのか、それともC大阪が勝点3を落としたのか。計4ゴールが生まれた阪神ダービーは見応え充分の一戦に(14.04.27)

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4連勝で首位に立った神戸と2度目のACLラウンド16進出を決めたばかりのC大阪。注目の阪神ダービーは、両チームの駆け引きが交錯する面白い一戦となった。

25,382人の観衆がノエスタを埋め尽くす中、まず仕掛けたのはホームの神戸。C大阪の3バックシステムに対し、立ち上がりはショートパスをつないで崩しに掛かったがなかなかうまく行かず。狙いを“相手DF裏”へシフトし、ロングボールでC大阪の最終ラインを押し下げながらゲームを進めた。4分にはCBの岩波拓也の正確なロングフィードに小川慶治朗が抜け出し、決定機も作り出した。
逆に、C大阪は守備の場面で両ワイドの新井場徹と丸橋祐介が下がり、5バックを形成し守備を固める。その上で、神戸の森岡亮太やマルキーニョスへ縦パスが入った瞬間に、ボランチの山口蛍や扇原貴宏、長谷川アーリアジャスールらが厳しくプレスをかけてボールを奪う。そこからの速いカウンターでチャンスを何度も作った。5分に丸橋が放った惜しいミドルシュートもカウンターからの流れだった。
相手のブロックを長短のパスワークで崩そうと試みる神戸、固い守備からのカウンターというC大阪。この図式は試合を通して続くことになる。

その中で、先制したのは神戸。41分にチョン ウヨンからのロングフィードで相手DF裏へ抜け出したペドロ ジュニオールが、DFとGKをドリブルで交わして冷静にゴール右隅へ流し込む。ペドロはこれで今季6得点目。前半は神戸が1−0とリードして折り返した。
だが、この試合の2点目はC大阪に生まれる。54分、自陣の低い位置から長谷川が針の穴を通すようなロングスルーパスを柿谷曜一朗へ供給、柿谷がペナルティエリア内でつぶれて生まれたこぼれ球をフォルランがゴールへと押し込んだ。
この同点ゴールで勢いを増したC大阪は、62分には新井場からのロングフィードにフォルランが抜け出し、豪快に逆サイドのゴールネットを揺らした。“ワールドクラス”の一発に沸くC大阪サポーター。そして、うなだれる神戸サポーター。このまま試合が終われば、フォルラン劇場で幕が降りたのだが、ドラマはまだ続いた。
78分、左サイドから神戸のペドロがクロスを上げると、エリア内に上がっていた191cmの増川隆洋がヘディングシュート。そのボールがC大阪のCB染谷悠太の手に当たり、神戸がPKのチャンスを得る。これをマルキーニョスがクラブ史上初の5試合連続得点で飾り、土壇場で試合を振り出しに戻した。

全体としてはC大阪が勝点3を取りこぼしたような印象かも知れない。リーグ戦初の3バックシステムが機能し、“取るべき人”がしっかり2ゴールを挙げた展開は勝ちゲームに等しい。ランコ ポポヴィッチ監督も「(3バックシステムによって)中央でボールを奪ってカウンターを仕掛けるということが効果的にできていた」と及第点も与えている。
だが、勝負という点では、神戸が首位の意地を見せて勝点1を引き寄せたと見ることができる。会見に臨んだ安達亮監督の表情も穏やかだった。「前半、崩しにかかっては奪われてカウンターという場面が何度もあった。その中でペドロが点を取ってくれたので、前半はいい形で折り返せた。でも、後半はC大阪の質の高い攻撃で2失点してしまった。逆に最後にPKでよく追いついてくれたなと思います」と、この激しい一戦を振り返っている。

神戸が勝点1を拾ったのか、C大阪が勝点3を落としたのか。捉え方は賛否両論あるだろうが、見応えのある好ゲームだったことに変わりはない。その証拠に、試合後のスタジアムには敵味方に関係なく、ピッチの選手たちを讃える大きな拍手が巻き起こっていた。

以上

2014.04.27 Reported by 白井邦彦
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