この日から大型連休に突入されたサポーターの皆様も多いことだろう。それは11日間で4試合という過密日程がスタートするという合図でもある。最大12の可能性がある勝点をどれだけ多く積み重ねることが出来るか。混戦J2、最初の山場が訪れた。
勝敗を左右しそうな、注目すべきポイントは二つ。まずは相手を凌駕する運動量。この点では序盤から松本に分があり、出足鋭く岐阜にプレッシャーをかけてセカンドボールを拾った。これでリズムを掴んだ松本は相手エリアで勝負する時間も増えた。
もう一つはセットプレー。ここまで両チームともセットプレーからの得点が多く、この試合でも序盤から好機を作っている。松本には岩上祐三、岐阜には三都主アレサンドロというキッカーがいる。その受け手にも高さを持つ選手が互いに多いため、この攻防には細心の注意を払わねばならなかった。
お互いにゴールに迫る場面はあったものの、あと一歩届かずに0−0のまま折り返す。ラモス瑠偉監督はハーフタイムに「簡単にCKにしないように」と指示を与えて選手を送り出しており、先制点がどちらに転がるかが試合を大きく動かすことは間違いない状況。一方の反町康治監督は「走力勝負の展開だ」と発破をかける。岐阜は木谷公亮が負傷で、後半頭から関田寛士に交代しており、交替枠は残り2つだ。どの時間にどのカードを切るか、指揮官の采配を試される展開となった。
そして試合はそのセットプレーで均衡が破られる。膠着状態に陥っていた74分、後方からの低いパスを塩沢勝吾がはたき、そのボールを受けた船山貴之がゴールへ向かう。その瞬間、岐阜ディフェンスの足がかかった。主審の笛が鳴り、ペナルティエリアすぐ外でFKのチャンスを得ると、キッカーの岩上が「タイミングをずらして、イメージどおりに蹴ることが出来た」と振り返るように、ゴール左上に鮮やかに叩き込んだ。
失点直後、ラモス監督は一挙の2枚替え。アタッカーの枚数を増やして前への推進力を高める。今季ここまでの松本の課題は、得点直後に失点してきたこと。チームが同じベクトルで試合運びをすることが求められた。勝負に出た岐阜に対し、松本は残り時間を最後まで運動量豊富に集中を切らすことなく虎の子の1点を守りきることに成功した。
今季ホームで初勝利となった松本。岩上のFK精度も見事だったが、重要なのは得点直後だった。試合後の記者会見で反町監督が「得点した後の不安定さが今季はある」と指摘するように、先制しても直後に失点して追いつかれる展開が多かった。しかし、この日はGKの村山智彦を中心に5試合ぶりの無失点勝利。この試合が課題のひとつを修正するきっかけとなるか注目だ。
一方の岐阜は、この日もベテラン選手が奮闘するなかで前線を縦横無尽に走り回った19歳の遠藤が印象に残る。70分にカウンター突破で好機を作るなど、無得点ながらも新星となる可能性を充分に感じさせた、上々の先発デビューとなった。
以上
2014.04.27 Reported by 多岐太宿
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