いよいよGW連戦だ。今節、第9節(4/26)から第12節(5/6)まで、11日間4試合とゲームが続く。これを楽しみなのは、厳しい日程ゆえに総力戦を問われるから。つまり、選手起用が激しくなるということ。
全てのゲームに出場できる選手は限られてくるはずだ。となれば控え選手にとっては絶好機。先発を狙う選手にとってGWは絶対に逃せないチャンスの時期となる。この機会をしっかりとものに出来る様、準備しておくべきだろし、こちらも楽しみにしたい。
そしてその初戦、京都は愛媛をホーム・西京極に迎え撃つ。
京都は前節、松本と対戦。比嘉祐介が試合直後に「今までで一番いいサッカー」と口にしていたが、その通りの内容だった。前半の早いうちに流れを掴んで攻め立てる。その中でセットプレーからバヤリッツァ、流れの中から比嘉、駒井善成と決定機を作った。もちろん、決めて欲しかったし勝点3も欲しかった。だが、攻め込んでしっかりと決定機を作ったのは大きな手ごたえになるはずだ。
対戦相手は愛媛。前節は長崎相手に、カウンターから渡辺亮太の得点で先制するも1−2で逆転負け。前節から西田剛に代り入った渡辺。京都としては彼の特徴を早く掴むことも一つのポイントになりそうだ。また、京都DF酒井隆介は村上佑介に対し「キャンプでもやられているし、注意したい」と口にしていた。村上佑はここまで2得点を挙げて愛媛の得点源になっており、要注意だろう。また、愛媛GKは昨年まで在籍した児玉剛。原川力は期限付き移籍で契約上の縛りがあり今節は出場なし。児玉のプレーぶりも楽しみにしたい。
駒井は愛媛の印象について「松本ほどはガチガチに守るという感じではなく、しっかりとつないでくる感じ」と明かす。松本と同じ3バックを敷くだけに、スペースがどこに生まれるか、あるいは相手をどう動かしてスペースを作るか、京都の「サッカーの作り方」に、今節も注目したい。
京都のサッカーの作り方について、極々単純に記しておきたい。サッカーコートの横幅は、Jリーグでは68mと規定されている。相手が4バックの場合、この68mを4人で守るので、単純に一人当たり守るスペースは17mとなる。普通に考えて17mの中央に立つからDFの横に8.5mのスペースがある。相手のサイドバックの位置について、京都は両サイドを広く取ってさらに広げてやろうとする。すると、4バックの隙間はもっと広がるだろう。この開いた間隔の通過を試みるのはそんなに困難ではないはずだ。極々単純にイメージすると、京都のやろうとしていることは、こうなる。
もちろん、相手もスライドしたり、スペースにボールを送られない様にパスコースを消したりと色々してくるのでこんなに簡単ではない。だが、不可能ということも全くない。
これの発展形もある。相手サイドバックが激しくプレッシャーをかけて来たら。京都のワイドの選手が引いてみる。すると相手サイドバックが喰いついてくるので背後にスペースができる。相手のセンターバックから同サイドのタッチラインまで、異常なまでにスペースが出来るはずだ。相手のプレスが激しく相手が優位に観えても、スペースはあるということ。要は、スペースはどこにあり、そこを突いて行けるか、である。
世界のサッカーを引き合いに出してみる。ドイツ・ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンだ。バイエルンは、サイドバックがボランチの位置にポジショニングしていることがある。これを不思議がる人もいるが理屈は簡単だと思う。
両ワイドにリベリーとロッベンがいて、相手を広げている。広がったスペースをサイドバックが突くのなら、外より中だろう。そう考えればサイドバックのポジショニングは理にかなったものだ。バイエルンの試合を観る時に、フォーメーションやポジションではなく、スペースの作り方、その突き方、そしてパスを受けるためのポジショニングという観点で観ても良いと思う。京都はワイドに張る選手を固定していない。柔軟に変えてスペースを作りだし、また、サイドを攻略している。フォーメーションで考えると難しくなるが「どうやって相手を攻略しようとしているか」という観点を明確にして観戦すると、京都の選手のアイデアやスペース発見力に感心することは多い。
と、書き連ねてみて「そこまで言うのなら早くホームで勝てよ」と指摘されれば、おっしゃる通り、としか答えられないのが辛いところ。バドゥ監督もホーム初勝利について訊ねられ日本語で即「ムズカシイデス」と答え、記者の笑いを誘っていた。
もちろん勝ちたいに決まっている、だが、気にするあまりナーバスになって普段の力が出せないのも困る。早くホームで一つ勝って肩の力を抜きたいというのが本音だろう。
と、いうことも含め、どうぞ、サポーターの皆さん。天候にも恵まれそうな第9節・愛媛戦、是非、選手への熱い応援、また、京都のサッカーを楽しもうと、西京極へ何卒足をお運びくださいませ。お願いします。
以上
2014.04.25 Reported by 武田賢宗
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