「1年でこんなに差が開くのか」神戸・橋本英郎は苦笑いするほかなかった。昨年10月13日、キンチョウスタジアムで行われた天皇杯3回戦。当時J2首位にいた神戸は、J1で上位争いを演じるC大阪と対戦した。結果は0−4。柿谷曜一朗と山口蛍を日本代表で欠くC大阪に大敗した。
「J1に上がったら、こういうチームに勝っていかないといけない。いい薬になった」と橋本は続けた。
あれから約半年。神戸は1年でのJ1復帰を果たし、マルキーニョス、シンプリシオ、ペドロ ジュニオールといった大型補強に成功。第8節を終えた時点で黒星はわずか1。第5節の浦和戦から4連勝でJ1の首位に立った。しかも、この阪神ダービーではホーム観客動員を塗り替える超満員の見通し。神戸にとって天皇杯の“借り”を返す舞台は整った。
一方のC大阪も“世界の”フォルランや長谷川アーリアジャスールら効果的な補強に成功。現在リーグ戦は9位だが、4月23日のACLではアウェイで山東魯能に逆転勝ち。2度目のACLラウンド16(決勝トーナメント)進出を決めるなど相変わらずの強さを見せつけている。ACLから中2日でコンディション面はやや不安だが、勢いがあるのは確かだ。
見どころはやはり攻撃面。神戸はここ4試合全て3得点と絶好調。前節のアウェイ鹿島戦では、マルキーニョスがJ1歴代通算得点を140点に伸ばして単独歴代2位に。「まさかのヘディングで」と照れ笑いを浮かべるエース小川慶治朗の今季初ゴールも生まれた。現時点で18得点はJ1最多。「1点奪われても逆転できる雰囲気がある」という小川のコメントからも攻撃面での絶対的な自信がうかがえる。
C大阪は現在11ゴールだが、直近のACLでは柿谷、フォルランの両エースがきっちり得点。南野拓実や杉本健勇らゴールの嗅覚を備えた選手も多く、オフェンスでは神戸に引けを取らない。ダービーマッチにふさわしい点の奪い合いになりそうだ。
それを踏まえ、逆説的にキーマンを挙げるなら守備陣。強いて1人をフォーカスするなら、昨年の天皇杯で敗れた悔しさを知る神戸のCB岩波拓也だ。
「フォルラン選手は調子が悪くてもしっかり仕事をしてくる選手だと思う。僕らの世代で一番活躍している南野も上手いし、柿谷選手は上手過ぎる(笑)。去年の天皇杯の悔しさは忘れていないけれど、単純に対戦するのが楽しみ。それに今季(リーグ戦)はホームで負けてませんし、ね」。
思い返せば、昨年の天皇杯で大敗した後も岩波は「楽しかった」と振り返っている。物怖じを知らない若武者が、C大阪の攻撃をシャットアウトする。
以上
2014.04.25 Reported by 白井邦彦
J’s GOALニュース
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