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【J2:第9節 北九州 vs 山形】プレビュー:浮き足を自ら摘み、ホームゲーム4連勝を狙う北九州。歯車のズレからの脱却を図る山形を撃破なるか。(14.04.25)

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ホームゲーム4連勝が懸かる北九州は2節前で磐田を3−2で下す金星を挙げ、前節もアウェイで岡山に3−0と快勝。まさに勢いに乗っている。結果面、内容面ともに手応えのあるゲームを構築しつつあるが、選手たちから聞こえてきたのは「浮かれてはいけない」という厳しい声だった。

試合を2日後に控えた4月24日の練習。通常は主練習場の新門司球技場でトレーニングしているが、芝のメンテナンスのためこの日は試合会場と同じ本城のピッチで汗を流した。特に時間を費やした紅白戦では主力組、サブ組が拮抗するゲームになった。
充実した内容にも見えたが、渡邉将基は首を縦には振らなかった。「(岡山戦は)結果は良かったが内容はいいとは思えない。ハードワークしていたけれど(岡山の攻撃に)助かったという感じだ」と険しい表情。練習内容にも「試合に出ているメンバーがこういう内容をしてはいけない」と話し、緩みがちな部分があると指摘した。冨士祐樹も「もっと突き詰めるところがある。結果に浮かれないようにしないといけない」と述べる。
もちろん2試合で6点を取って快勝していれば、多少は浮き足立つことがあるだろう。得てして外から見るほうがそれに気づきやすいが、試合2日前に選手自らが気づいていることは、実は北九州にとってはプラスの兆候かもしれない。最終ラインに限った気づきではなく、FWの池元友樹も「ミスが多く納得いくものではなかった。もっと意図した攻撃をしていかないといけない」と練習を振り返った。

チーム内からは試合を前にしっかりと言葉で持ち上げたいと意気込む声も聞かれた。対戦相手は個の力では北九州を凌駕すると言っていい山形。緊張感を失えば付け込まれる危険性は高く、当たり前のことではあるがしっかりとした守備をしたり、悪い失い方でボールをロストしないなどといったことが求められる。ただ、攻撃に関しては柱谷幸一監督は「(岡山戦で)みんなが得意とするかたちを出して得点に繋がったのは自信になっただろう。質の部分はもっと上げていける」と述べ、一定の満足を示しつつもさらなる積み上げを狙っている。攻撃面でアクセントになっている星原健太は「カウンターがストロングポイント。それに加えて流れの中でも高い位置を取れればもっといい」と話す。星原の上下動が活かされ攻撃に厚みが出てくれば、より多くのチャンスを作り出せるだろう。3試合連続ゴール中の池元への期待値はもちろん高いが、その池元にどういうボールが、誰から出されてくるか。星原や風間宏希が調子を上げている今、そういったところを見てフットボールを楽しむのもよさそうだ。

対する山形は2001年から03年にかけて柱谷監督が指揮を執っていた。柱谷監督は「(当時は)環境が整っていないなか、いかに練習メニューを組むかが大変だけれど楽しかった」と振り返りつつ、現チームについては「一人一人の能力は高い。石崎信弘監督は球際に強いサッカーが特徴」と警戒する。その一人一人の能力、いわゆる個の力が山形の武器のひとつ。ロメロ フランク、ディエゴ、途中投入の山崎雅人など、北九州のディフェンス陣も何人もの個人名を挙げながら、どういなすか頭をひねっていた。
山形は前節、熊本と対戦。決してチャンスが少なかったわけでも、ピンチがスコア以上に多かったわけでもなかったが、1−2で敗戦を喫した。体が前を向いている選手にマイナス方向のパスが行ったり、ペナルティエリア内でボールが収まらなかったりといったわずかな歯車のズレが1点差の敗戦を生んでいた。熊本戦後、石崎監督は「落ち着いて勇気を持ってプレーすることが大切」と話しているが、その言葉の通りのプレーで歯車が噛み合えば、自ずと個の力が引き出されてくる。真価の覚醒となるか、山形の歯車の噛み具合にも注目したい。

北九州のJ2での最多連勝は2012年シーズンの4。ホームゲームの連勝も同年に3を記録している。ホームゲーム連勝の記録更新とするべく、「浮かれ」を自ら潰して意欲的な攻撃へと挑んでゆく北九州と、ミスから来るズレを最小限に抑えて勝点を呼び込みたい山形。大型連休の連戦で好スタートを切れるのはどちらか。楽しみなゲームがまた始まろうとしている。

以上

2014.04.25 Reported by 上田真之介
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