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【J2:第9節 栃木 vs 水戸】プレビュー:黄色の情熱か、青黒の情熱か。今季初の連勝を懸ける栃木が、北関東の盟主・水戸に挑む。(14.04.25)

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持ち駒の能力を最大限に活かす戦術を採用し、自分達の持ち味を発揮できる戦略を練る。日々のトレーニングでは、溢れ出して止まらない情熱を注ぎ込む。栃木の知将・阪倉裕二監督と、水戸の闘将・柱谷哲二監督には、通底するところが少なくない。そんな両指揮官が率いるチームが激突するのだから、局面の攻防は自ずと激しくなる。また、布陣は、互いに4―4―2。ミラーゲームの様相も濃くなるだろう。

ホーム連敗中で迎える、水戸との北関東ダービー。負けられない要素が多い分だけ、この一戦に懸ける栃木の思いは強い。4節に群馬をグリスタで粉砕したように盟主・水戸も打破し、栃木は今季初の連勝をグリスタで手にする。

ラモス新体制の岐阜に、前節3―1で快勝した栃木。
「監督の言うアグレッシブさを皆が意識したことが、少なからずあの3点に影響を与えた」
山形辰徳は、勝因をそう語った。岐阜戦に備えた先週、栃木は原点回帰を図った。開幕戦で千葉から白星を奪えたのは、攻守にアグレッシブだったからに他ならない。ところが、肝となる部分は試合を重ねる毎に少しずつ薄まり、いつしかぼんやりしたモノとなってしまった。そこでもう一度、自分たちを見つめ直したのだ。

良い守備からの良い攻撃を意識付け、取り戻したダイナミズム。前節、攻撃面では“右の槍”湯澤洋介の鋭利なドリブル突破が際立ち、守備面では栃木初先発の“クラッシャー”岡根直哉が果敢にボール奪い、最終ラインの前でフィールターとして機能した。この2人の躍動感が他の選手を触発したことで、人を追い越して飛び出す動きが頻繁に見られ、ボールを失っても即座に奪い返す切り替えがスピーディになったのだ。

「非常に苦しむゲームになることを覚悟している」(阪倉監督)今節も、前節同様に思い切りの良さを出し切れるかが重要になるはずだ。前線からハイプレスを掛けることで相手にロングボールを蹴らせて跳ね返し、そのセカンドボールを拾いまくる。あるいは、コースを限定してボランチにインターセプトさせる。全員が守備の局面で集中し、攻撃に移った際には大胆に攻め切りたい。

水戸は前節の東京V戦で数少ないチャンスを物にした一方で、わずかな隙を突かれてしまいドローに終わった。結果と内容に不満を漏らした柱谷監督だが、「後半の馬場が入った後のような試合ができれば、もう少しお客さんにも喜んでもらえる」と収穫も口にしている。実際、馬場賢治がファジーな位置でボールを収め、さばき始めると攻撃は活性化された。経由地となった馬場が先発するのかは不確定だが、もしもスタートから出ることになれば、ここを使わない手はない。馬場を経由してテクニックに長ける右の小澤司と、左の船谷圭祐がサイドでタメを作り、サイドバックの攻撃参加を促すことで圧力をかけたい。特にストロングポイントの左サイドが機能するかが、雌雄を決する鍵になるだろう。

アウェイで無敗を誇る栃木だが、ホームではなぜか勝率が低く、4戦して1勝しか挙げていない。つまり、今季はまだ「県民の歌」を一回しか歌っていないのだ。凱歌を完璧にマスターしているエース・瀬沼優司は、そのことに危機感を抱き、同時にストレスも感じている。
「ホームゲームは特別。負けると毎日モヤモヤして気持ち良くない。逆に勝てば、1週間いい雰囲気で次の試合の準備ができる。なるべくホームで勝つことで、サポーターと喜びを分かち合いたい」
現時点で5位に付ける栃木だが、ひとつ負ければ一気に中位に陥落する状態にある。それだけ上位と中位に差はない。近年稀に見る大混戦を抜けるには、連勝が不可欠になるのは言うまでもない。ここで連勝することで成功体験を味わい、過酷な5連戦を乗り切るために弾みをつけたいところだ。

以上

2014.04.25 Reported by 大塚秀毅
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