第7節は開幕6連勝(当時)と波に乗る首位の湘南に真っ向勝負を挑んだものの、攻守両面でミスが続出して0−6の大敗を喫した千葉。今季は未勝利で6連敗中だった富山と対戦した前節(第8節)は、第7節の問題点をいかに修正して勝利という結果につなげることができるか重要な一戦だった。その試合は湘南戦で負傷した山口慶に代わってダブルボランチの一角に今季初スタメンの佐藤勇人が入り、出場停止明けの大岩一貴がスタメンに復帰。さらに、相手の背後を突く狙いから1トップをケンペスから田中佑昌に代えたが、ボールを保持できても相手の守備網を破るような効果的な崩しがなかなかできなかった。ゴールシーンは中村太亮、町田也真人、田中がダイレクトパスをリズムよくつなぎ、タッチライン際ではなく中央寄りに突破した中村が見事なシュートを決めたものだったが、やはりこのようにどこかで攻撃をテンポアップさせないと得点できない。また、相手の背後を突くといっても、出し手と受け手の意図が噛み合わないアバウトなパスでは相手にボールをプレゼントするだけ。今節でも勝負をかける縦方向のパスが得点奪取のカギを握る。
開幕から7連敗と大苦戦の讃岐は、前節の福岡戦ではシステムを第7節の4−4−2から3−4−2−1に変更。開幕から全試合スタメンだった野口遼太をベンチスタートにするなど第7節のスタメンから4人を入れ替え、今季はこれまでDFでの起用だった西野泰正をFWでスタメンとした。前半に失点したものの、後半はスペースをうまく活用した攻撃で主導権を握り、86分に福家勇輝がJ初得点となる同点ゴールをゲット。逆転勝利とはならなかったが、1−1の引き分けで今季の、そしてJ2リーグでの初勝点を得た。
J2リーグでの対戦は初となる両チームだが、昨季の天皇杯2回戦で対戦して千葉が5−0(得点者はケンペス、米倉恒貴、佐藤勇人=2得点、高橋峻希)と大勝した。だが、現時点のチームの勢いは前節で連敗を止めた讃岐が上。前節の千葉は先制点を奪ったものの追いつかれて引き分け、試行錯誤の戦いが続いている。讃岐はJ2リーグでは結果が出ていなかったものの、昨季の対戦時にも見せた前線からのプレスや縦に速い攻撃を継続。また、讃岐は対戦相手や自身のチーム状況を考慮してか、これまでもシステムやスタメンを変更してきた。千葉は讃岐のシステムやスタメンの変化にピッチで的確に対応できるかが重要となる。また、今季の千葉は特に相手のドリブルでの仕掛けを止め切れずにピンチになりやすい。前節の失点は富山の中島翔哉のドリブル突破に対する天野貴史と大岩の対応が後手を踏んでミスとなったところからで、逆に前節の讃岐の得点は福家のドリブル突破が効果を発揮したものだった。千葉は個としても組織としてもしっかり対応したい。
千葉が勝つには攻守両面での球際での勝負、セカンドボールやルーズボールへの対応が大事になる。攻撃では相手の背後を突くロングパスがこぼれたところをいかに拾うか。そして、ラストパスやシュートの場面でどれだけボールに執着して精度を上げられるか。守備では目の前の相手からどうやってボールを奪うか。千葉の山口智は「一人ひとりの球際の勝負も大事だけど、競り合ったあとにどうこぼれるかという予測が重要で、そういった次のところを考えたプレーやそこで味方をサポートすることも大事」と話す。球際の勝負に個人の戦いだけでなくチームでの戦いでも勝てれば、勝利を引き寄せられるはずだ。
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