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【J2:第6節 富山 vs 東京V】レポート:今季初勝利を目指した両者の明暗くっきり。東京Vが3得点&初完封で凱歌(14.04.06)

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今季初白星をかけた一戦は東京Vが3−0で快勝。MF前田直輝の2ゴールが重かった扉をこじ開けた。前半41分、CKからの2次攻撃で右サイドからカットインして左足を一閃、グラウンダーのミドルシュートが右ポストの内側に当たってゴールに吸い込まれ先制点となった。「今週はシュートで終わることを意識して練習してきた」と言う。三浦泰年監督は「思い切ったシュートが我々にツキを運んでくれた」と19歳の積極性を称えた。前田は直後の同43分にもFW平本一樹がヘディングで落としたボールを中央から蹴り込んで2点目を挙げた。

それまでは一進一退の攻防が続いていたが、両チームとも集中した守りで相手の攻撃をよく抑えていた。シュートまで至った好機は少なく、東京Vは序盤にFW常盤聡のドリブル突破や、DF安西幸輝のラストパスからの平本のシュートが目立った程度。富山は同33分、MF中島翔哉がドリブルで相手を引き付けてMF國吉貴博が狙ったのが最大の好機だった。

しかし、前田の2得点で一気にゲームが動き、富山は窮地に立たされた。「抑えるべき所をうまく抑えていた」(安間貴義監督)にもかかわらず、一瞬の隙を突かれて失点する最近の悪い傾向が今回もでてしまった。ハーフタイムを挟んで反撃を狙ったが後半10分に致命的な3点目を失う。自らのゴールキックをヘディング一発で裏にはね返されて平本に独走を許し、最後はシュートがDFに当たってゴールインした。
富山は後半投入されたMFソ・ヨンドク、FW木本敬介、FW西川優大が攻撃を活性化して同30分以降に4度の決定機があったが得点を奪えなかった。同34分には中島のミドルシュートがクロスバーを直撃する場面も。東京Vも勝ちから遠ざかっていただけに、どこかで1点返していれば動揺を誘うことができたかもしれない。

ともに初勝利を目指して前節からスタメンに変更を加えたが明暗は分かれた。東京Vは今季最多の3得点を挙げて初完封を達成。富山はMF秋本倫孝の負傷欠場もあり最終ラインの一角に18歳の高准翼を抜てきしたが連係面での未熟さが失点につながった。期待していた強みよりも、心配していた弱みが露呈してしまうところにも不振時特有の巡りの悪さを感じずにはいられない。これで過去ワーストの開幕6戦未勝利。安間監督は「6試合が終わってこの順位(21位)は偶然ではない」、FW白崎凌兵は「力不足だ。言い訳しようとは思わない」と話した。リーグにおける立ち位置は明確になった。残り試合は36。試練を乗り越えて這い上がるしかない。

以上

2014.04.06 Reported by 赤壁逸朗
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