4月に入り香川県内ではソメイヨシノが満開となり、春らしい日が続いていた。しかし試合当日は、冬に逆戻りしたかのような寒さと冷たい雨に見舞われた。最高気温も9.6度(高松)と、厚手のコートを身にまとい応援するサポーター、そしてベンチコートを着て寒さをしのぐ選手の姿があった。
その中で行われたゲームは、Jリーグ初勝利を目指す讃岐が前半から主導権を握る。左サイドバックの沼田圭悟を起点に、サイドからの攻撃を仕掛けチャンスを演出。さらに高い位置からプレッシャーを掛け相手のビルドアップを許さず、そこからショートカウンターを仕掛ける場面も多く見られた。特に前半のディフェンスは栃木のシュート数を0に抑えるなどほぼ完璧な内容。だが攻撃では、サイドからのカウンターやコーナーキックなどでチャンスは作るが、なかなか得点に結びつかず、前半は0−0で折り返した。
後半に入っても序盤は讃岐ペースだったが、栃木の高さに苦戦を強いられる事となる。この試合でフリーキック、コーナーキックを任された沼田は「相手が大きい選手ばかりだったのでクロスの高さや位置が難しかった」と悔しさをにじませた。
また、カウンターを仕掛けてペナルティエリアまで攻めても、シュートではなくパスを選択する姿が多くなり、もどかしい時間が続く。
そして後半残り5分を切った場面、讃岐が見せた一瞬のスキを栃木は見逃さなかった。
後半86分、ボールがサイドラインを越えスローインとなり、近くのアシスタントレフェリーは讃岐ボールと判定したがレフェリーは栃木ボールと判定。讃岐は手をあげてアピールをするが、栃木はすぐさまボールを入れ右サイドから山形辰徳がクロスを上げる。
この時間わずか“10秒”。北野誠監督は「気持ちが抜けていた」と振り返ったように、ディフェンスの対応が遅れ、そのクロスを最後は瀬沼優司が頭で合わせ栃木が先制。決めた瀬沼は「いいクロスが上がって来たので、僕は合わせて飛び込むだけだった」と話したが、飛び出しのタイミングや相手の目線から消えるポジション取りなど、ストライカーとしての嗅覚は抜群。そして今シーズンの5得点目は試合を決める貴重なゴールとなり、1−0で栃木が辛くも勝利。順位も1つ上げ5位となった。
対する讃岐は、目の前にあった勝点を最後の最後で逃し開幕6連敗。苦しい状況に変わりは無いが、おそらくこれまでの6試合で一番内容のある90分だったと言えるだろう。
特に守りに関しての収穫は大きく、右サイドバックとしてJリーグ初出場となった武田有祐は「Jリーグでやれるという手応えは掴めた」と今後の戦いに向け自信を深めた様子。チームとしてもここまで好調の栃木に対し健闘したともいえるが、それだけでは勝点は得られない。次節の熊本戦ではシュートを狙う積極性、そしてゴールに向かう執念を見せてもらいたい。
以上
2014.04.06 Reported by 小谷秀斗(オフィスひやあつ)
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