F東京は前節清水戦で今季リーグ初勝利を挙げ、J1リーグ15位へと順位を上げた。今節は、リーグ4位に位置する鳥栖をホーム味スタに迎える。このゲームには、3つのポイントが挙げられるだろう。
まず1つは、互いに守備の要を欠いていることだ。F東京は、DF森重真人が出場停止で不在。鳥栖もDF菊地直哉が長期離脱となっている。両者ともに、守備陣を束ねる存在であるとともに、攻撃の始発点となる重要なピースでもある。攻守での機能低下を最小限に留め、代わりに出場する選手の良さを生かせるかがポイントとなる。
F東京は、2つのプランを用意している。週の半ばに行われたヤマザキナビスコカップ予選リーグ仙台戦でも試したMF高橋秀人を最終ラインに据える案と、のどを痛めているDF加賀健一の強行出場だ。高さと、ビルドアップの能力に長けている高橋をDF起用すれば、それまでのチームのやり方を踏襲できるだろう。一方で、加賀の速さとカバーリングの能力は、素早い速攻に長けた鳥栖には必要だ。もちろん2人をセンターバックに並べるプランも含め、マッシモ フィッカデンティ監督の決断に注目だ。
鳥栖にとっては、菊地は代えの利かない選手の一人だ。ただし、鳥栖は個に頼らず、グループで守るクラブだ。高いプレー強度を維持することができれば、その穴を埋めることは可能なはずだ。
次に、F東京の右サイドと、鳥栖の左サイドの攻防だ。F東京の右には、おそらくDF徳永悠平と、MF米本拓司が縦に並ぶ。鳥栖はMF金民友と、7日から始まる日本代表候補トレーニングキャンプに選出されたDF安田理大がそれに相対する。F東京の右サイドが、鳥栖の左の矢を封じ、そこを攻撃の起点にできるか。このエリアでの局地戦が、試合の流れを左右することになるだろう。
そして、ストライカー対決だろう。F東京のFWエドゥーは本領発揮とは言えないが、ここまでリーグ2得点を記録している。対する鳥栖の絶対的なスコアラーは今年も健在で、豊田陽平はランキングの首位タイとなる4得点を決めている。フィッカデンティ監督は、そんな豊田の存在を「ダイヤモンドの先」と表現し、こう言った。
「彼の存在は、彼らにとって『ダイヤモンドの先』と言い得ることができるかもしれない。それほど鳥栖というチームは、彼をポイントとして捉えている」
広域のシュートエリアを持つエドゥーであっても、非常に強度が高く、オーガナイズされた守備を誇る鳥栖が自由を与えてくれる回数は決して多くはないだろう。どちらのストライカーが輝きを放つかでこの試合のスコアは変わってくるに違いない。
チームの完成度で言えば、鳥栖が一枚も二枚も上だろう。F東京は、まだまだチームを再構築している最中だ。その中で、フィッカデンティ監督は、ここのところそれまでの先入観を持たない若手選手を積極的に起用している印象が強い。彼らも調子にムラがあり、安定したパフォーマンスをし続けるには試合経験を積んでいくしかない。エドゥーは「今は我慢のときだ」と言い、左足を振るワンチャンスを最前線で待ち続けるだろう。リズムの悪い時間でいかに耐え、チャンスを確実にゴールへと結びつけるか。その当たり前のことをより忠実にできるかに懸かっている。
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