開幕から1カ月が過ぎ、今季のチームカラーとともに結果も反映されはじめた。今節対戦する大分と京都の前評判は、昇格候補ではあるが「本命」ではなく「対抗」といったところだろう。ここまで5試合を終え、勝点はともに8。「5試合で勝点10」が自動昇格のラインと想定されることから、互いに良くもないが悪くもない序盤戦であったが、勝点10に届かないあたりが対抗を脱し切れていない理由といえる。
ホーム連勝中の大分は、4年目の田坂和昭監督の下、安易にロングボールを蹴ることなくパスを繋ぐスタイルを継続している。ただ、ここまでの5試合は、中盤の上空にパスが通る試合が多く、長所を生かせた試合は少ない。前節の岡山戦で、ようやく地上戦に持ち込んだものの、昨季からの課題である試合の流れに即した試合展開ができず引き分けに終わった。
後方からの的確なコーチングに長けた高木和道が、怪我で途中交代する不運はあったが、先制点を守り切れなかったのは猛省しなければならない。追加点を奪えない攻撃陣にも問題はある。ボールのおさまりどころとなる高松大樹を生かせず、本来ならば司令塔の役割を担うべき木村祐志、田中輝希、為田大貴あたりが軒並み低調で、攻撃が機能していない。中盤の人選を含め組み合わせを摸索しているが、いまだ最善の選択には至っていない。ただ、この状況は前節に右SBのポジションを射止めた2種登録の高校生・岩武克弥のように、誰にでもチャンスがあるということ。京都戦の先発メンバーに新たなキャスティングが組み込まれるか楽しみにしたいところだ。
大分と同様に前節、引き分けに持ち込まれた京都は、今季からバドゥ監督を迎え、さらにFWに実績のある大黒将志、アレッサンドロを加えJ2屈指の攻撃力は威力を増した。あくまでも攻め勝つ姿勢は見ていて爽快だ。新加入のFWを生かすため「(これまでの)ショートパスを主体としたサッカーから、タテに早いサッカーになった」と田坂監督が警戒するように、彼らにパスを送る供給源をいかに機能させないかがポイントになる。
両サイドハーフが流動的に動き、その空いたスペースに石櫃洋祐、比嘉祐介のサイドバックが果敢に攻撃参加する。中央に注意を払えばサイドが空き、サイドに重点を置くと中盤からスペースを狙っている大黒に簡単にパスを通される。大分のセンターバック、ボランチ、サイドバックがマークの受け渡しをしっかりしないとピンチを招くだろう。
ピッチ内の至るところでミスマッチの生じやすい両者の対戦は、大きくスコアの動く展開になる可能性もある。派手な撃ち合いになれば攻撃力に勝る京都に分があるが、1点を争う勝負となれば守備に安定感のある大分に分がありそうだ。互いに持ち味を生かすことが、勝利への重要なファクターとなる。
以上
2014.04.04 Reported by 柚野真也
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