富山と東京Vが今季初勝利をかけてぶつかる。開幕からの試合内容には両者とも一定の手ごたえがある。大一番を制して4月攻勢をスタートするのはどちらだろうか。
富山は前節、群馬に0−2で敗れて4連敗中。押し気味に進めながらも得点を奪えず、PKからの不運な失点に泣いた。これまで苦戦している主因が決定力不足であるのは明らかだ。5戦すべてで10本以上のシュートを放ち、総本数57はリーグ7位。しかし得点は2にとどまっている。被シュート数48も同8位タイの少なさでデータは悪くない。PKの2失点やセットプレーからの失点で流れを失っているかたちだ。「点を取るよりも先に失点してしまっている」(安間貴義監督)という悪循環を断ち切らなければならない。
チャンスは作れているだけに攻撃から突破口を見いだすのが近道だろう。ホームでの過去2戦のように先制点を挙げたうえで、当時は奪い切れなかった追加点がほしい。期待がかかるのは古巣との初対決となるFW中島翔哉。「すべての面で向上するために富山に来た」との言葉通り、最近の試合では攻撃面だけではなく守りでもアグレッシブさを前面に出して存在感を発揮している。「(東京V戦への)特別な意識は今のところない。今はチームが勝つことが一番大事」。今週も連日遅くまで自主トレに励んだ。移籍後の初ゴールで勝利に導くつもりだ。
東京Vは前節の長崎戦で1−5の大敗を喫した。試合後、三浦泰年監督は「次は0−0から始まる」との表現で今節の重要性を説いた。選手たちは屈辱をバネに奮起しているはずだ。昨季は第6節で初勝利を挙げて9戦無敗(3勝6分)を記録しており再現を狙う。
東京Vユース出身の若手中心にチームづくりを進めている。ベテランのFW平本一樹、MF田村直也を含めると、前節のスタメン中7人が下部組織育ち。選手個々のレベルは高く、伝統の育成力を生かす取り組みは他クラブが真似できない。三浦監督の目指す、パスワークとハイプレッシャーにこだわったスタイルが浸透すれば巻き返しは十分に可能だ。
富山から戻ったDF舘野俊祐は開幕戦をはじめ今季3試合に先発している。郷里でもある当地で成長ぶりを披露したい。
両チームとも後半の失点が多い。富山は9失点のうち7、東京Vは12失点のうち9がそうだ。勝負所で踏ん張れずに勝点を取り切れない現状を象徴している。今回も勝敗の行方は終盤までもつれるだろう。どちらがどんな決め手を繰り出して、勝利への扉を開くのか目が離せない。
富山市では2日に桜が開花。市中心部の松川べりの桜並木は見ごろを迎えつつある。同市では全国のチンドンマンが集う「全日本チンドンコンクール」が4−6日に開かれる。戦後復興を期して始まった名物行事で今年60回目。シロエビは1日に漁が解禁されたばかりで、ホタルイカも旬だ。週末は肌寒い天候になりそうだが、アウェイサポーターのみなさんにも北陸の春を感じていただきたい。
以上
2014.04.04 Reported by 赤壁逸朗
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