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【J2:第5節 岡山 vs 大分】レポート:課題はあるが、良さは出せた。結果は、次節へのモチベーションを高める1−1のドロー。(14.03.31)

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ゲームは1−1のドローで終わった。前半の岡山は、押し込まれているようで守備の破綻はなく、後半、ビハインドの状況になって攻撃のスイッチが入った。大分は「得点が動いた後のサッカーの進め方、プレーの判断がまだまだ幼い」(田坂和昭監督)ところは見えたものの、ボールを握りながら左右を起点に前へと運ぶ展開はほぼプラン通りだった。

岡山の先発は前節と同じでFWに久保裕一、シャドーに押谷祐樹、石原崇兆。大分は、高松大樹と後藤優介の2トップで、右サイドバック17歳の岩武克弥が初出場・初先発となった。立ち上がりから大分がボールを握って前に運ぶが、ペナルティーエリアへの侵入を拒む、岡山の身体と頭を使った守備は見応えがあった。また前線では石原が相手を幻惑させる動きで相手のマークを引きつけた。

前半、大分の決定機は34分。伊藤大介のFKを高松が落とし、ノーマークだった田中輝希がヘディングシュートを放つ。これを岡山のGK中林洋次が至近距離で弾いてビッグセーブ。岡山は前半を無失点で終えるが後半7分、田中を倒してFKを与えてしまう。ペナルティーエリア手前約5m、ほぼ中央の位置から伊藤が直接FKをみごとに決めて、大分が先制に成功する。

岡山は後半27分に今週、大宮から加入した上田康太を、32分に片山瑛一を投入。押谷と片山を2トップにして、上田と島田譲の2ボランチに千明聖典をアンカーに下げる形で1点を追った。「中盤に球を出せる選手を配置し、押谷祐樹と片山瑛一は両方とも裏に飛び出て行ける、出力の強い選手ですので、得点を狙いに行ってみろという指示は出しました」と影山雅永監督。

これに応えたのがルーキーの片山。後半35分、その数分間にも右サイドからの形を作っていた片山が、竹田忠嗣のロングパスを受け、相手をかわし、切り返して左足を振り抜く。「不思議と周囲は見えていて、とにかくおさえた、速いシュートを打とうと思っていました」と片山。チームメイトから「速すぎてボールが見えない」と言われているシュートが決まった。さらに後半40分、林容平を入れた岡山は迫力のある攻撃を続ける。しかし大分にも松本昌也、伊佐耕平という後半に投入された選手がつないでクロスバーを直撃するシュートがあり、どちらに追加点が入ってもおかしくない流れだった。

岡山の影山監督は、「パワーがみなぎったまま試合を終わらせることができた。心の底から勝ちたいと思ったり、俺が点を取ってやる、奪ってやるという個人個人のモチベーションが高まって、チームのモチベーションがもっともっと大きくなる」と話し、次節・無敗首位・湘南戦(4/5@BMWス)に気持ちよく臨めそうだ。開幕のひと月を終えて、岡山は1勝2分2敗、大分は2勝1分1敗。思い通りのスタートではなくても、その軌跡をずっと追いたくなるチームだ。

以上

2014.03.31 Reported by 尾原千明
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