今日の試合速報

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第5節 千葉 vs 熊本】レポート:スタメン変更が奏功し、積極果敢にゴールを狙った千葉が勝利。熊本は開始早々の失点とフィニッシュの精度不足を悔やむ。(14.03.31)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
差している傘が持っていかれそうな突風も交じった強風に加え、時おり小康状態になるものの激しく降る雨で、試合前から春の嵐のような天候だったフクアリ。だが、試合後、フクアリからJR蘇我駅に向かう道で、ご夫婦と思われる千葉サポーター2人のうちの女性が「今日はほとんどストレスを感じないで試合を見られたわ。みんな頑張って走って連動していたから」と話したように、結果は千葉サポーターには晴れやかなものになった。

熊本が前節と同じスタメンだったのに対して、千葉は前節のスタメンから4人を変更。負傷欠場の山中亮輔に代わって左サイドハーフに谷澤達也、田中佑昌に代わって右サイドハーフに井出遥也、佐藤健太郎に代わってダブルボランチの一角に兵働昭弘、竹内彬に代わって右サイドバックに天野貴史が入った。谷澤、井出、兵働はボールコントロールが正確なテクニシャンタイプで、天野も攻撃好きとあって、守備力やバランスを重視した感が強かった前節までのスタメンから攻撃型にシフトした形だが、これがハマった。前節は試合の入りが悪かったが、立ち上がりからボールを保持するだけでなく効果的に動かして攻勢に出る。そして2分、中村太亮のクロスからケンペスがヘディングシュートを決めて先制ゴール。さらに、5分には左サイドで谷澤、中村、町田也真人が絡んで井出がシュート、11分にはこぼれ球から谷澤がシュートと、積極果敢にゴールを狙う姿勢を見せた。

いきなり千葉に押し込まれた熊本だが、前線にロングボールを入れてセカンドボールを拾い、そこからサイドを突く攻撃を徹底。守備では千葉のボールホルダーの足元に激しく行くのが目立った。そして、15分には千葉の井出をかわして左サイドを突破した仲間隼斗のクロスに澤田崇が合わせる決定機を作るが、これは千葉の山口智がクリア。養父雄仁は再三ミドルシュートでゴールを狙ったが、全体的にフィニッシュの場面で精度を欠いたのが響き、半ばから流れをつかみかけた前半のうちに同点にできなかったのが悔やまれた。

千葉と同様に熊本もまた左サイドを中心に攻めていたため、千葉の鈴木淳監督はフィジカル面を考慮した守備の修正を図って前半途中に谷澤と井出の位置を入れ替えた。だが、これは攻撃面でも奏功した。56分、谷澤の右サイドからのクロスを養父がニアサイドでヘディングでクリアしようとしたが、結果はオウンゴール。だが、その2分後、町田のスルーパスに合わせてゴール前へ抜け出した井出は、彼のトラップ後のボールに反応した熊本のGK畑実をかわそうとしたが、足が畑の顔に当たるファウルで退場処分となった。

熊本は、60分、井出の退場の前に用意していた中山雄登と巻誠一郎を投入。試合展開を大きく変えたかったが、64分の巻のシュート、66分の養父のシュートはゴールの枠外で、やはりシュートの精度不足は否めない。数的有利ゆえにボールが持ちやすくなったか、ロングボールではなくパスをつないでの攻撃が多くなるが、そのパスの精度も欠きがちだった。90+1分、千葉の竹内がロングボールへの反応が遅れ、その隙を突いた片山奨典のシュートを千葉のGK岡本昌弘にセーブされた場面の1回しか、後半は決定機を作れなかった。前線で奮闘した齊藤和樹は「去年から試合の最初と最後に失点が多かったし、今日も最初に失点して試合のリズムが相手に行ってしまったので、そこはなくしたい」と話した。
71分には右サイドに開いたケンペスのパスから谷澤が技ありのシュートでダメ押しゴールを奪った千葉。無失点に終わったが、熊本の決定力不足に救われたところもあった。攻撃力優先のスタメン選考は守備に不安な点もあるが、今後も『攻撃は最大の防御』の姿勢でいくのか。攻守の連動性といった組織力を高めていく中、対戦相手との兼ね合いも含めて次節の鈴木監督の采配、そして選手の攻守両面の戦う姿勢に注目したい。

以上

2014.03.31 Reported by 赤沼圭子
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/11/25(月) 10:00 【週末のゴールをイッキ見!】明治安田J3リーグ全ゴールまとめ【1124】