ここ数日の春めいた陽気もどこへやら。大粒の雨と強風で、アルウィンに駆けつけた誰もが首をすくめる肌寒さの中で行われた、松本と湘南の“首位攻防戦”。コンディションが心配された両チームの選手だが、松本はコンディション不良でトレーニングを別メニュー調整だった岩間雄大を先発起用。対する湘南もウェリントンも問題なし。結果的に、お互い前節と同じスターティングメンバーでキックオフ。雨に濡れたスリッピーな芝とボールの勢いをそぐ強風がどう試合に影響するかが注目されたが、試合直後から雨風をものともしない激しい展開となった。
ホームの声援をバックに前半の早い時間で主導権を握ったのは松本。中盤でボールを奪うと、間髪入れずに3バックの裏へとボールを出す。7分、田中隼磨が巧みなドリブル突破でCKのチャンスを得ると、ゴール前での混戦で飯田真輝のヘディングは惜しくも枠を外れたものの、得点の匂いが漂う。対する湘南も負けじと9分にカウンターから一気に松本ペナルティエリアまで運ぶ。その後も松本は28分、29分と相次いでゴールを襲うも、惜しくも枠をとらえきれない。32分には船山貴之のシュートで一度はゴールネットが揺れるが、これはオフサイドの判定でノーゴール。
手に汗握る展開も、その熱がスコアには反映されないまま時計の針は進んだが、37分に均衡が破れる。丸山祐市がさすがの視野の広さを生かしてのロングフィードで前方にボールを送ると、右サイドでボールを受けた大槻が間髪入れずに鋭いクロス。ゴール前に飛び込んだのは左ウイングバックの菊池大介。ダイレクトで放ったシュートはゴール左隅へと突き刺さった。「大槻が追いつくなと思った瞬間に行かなきゃと思って、全力で走った」からこそ生まれた見事な先制弾。しかし、松本も前半終了間際に湘南ゴールを脅かすなど、攻撃的な姿勢を見せたまま、前半を折り返す。
後半はホームチームが耐える展開となるが、ディフェンス陣が身体を伸ばして食い止める。58分の遠藤航のシュートも飯田が間一髪クリアすることで追加点を与えない。あとはいかに同点に追いつくかが焦点となったが、60分にその時が訪れた。岩上祐三が右のスペースにボールを出し、追いついた田中隼磨がクロスを上げるとタイミング良く合わせた飯田が頭で突き刺した。これで試合は振り出しに。
しかし、同点の時間が長く続かない。同点弾の5分後、永木亮太のファーサイドへのクロスに反応した大槻がヘディングで勝ち越し弾。1−2となり、ゲームの流れは全く読めなくなる。松本は攻勢に打って出るべく岩間に代えて北井佑季を、多々良敦斗に代えて椎名伸志を投入。2枚替えで、フォーメーションも4−3−3へと変更。チームの活性化を試みるが、やはりゴールが遠かった。90分にカウンターから永木がゴール、その3分後には菊地俊介のプロ初得点。試合は決まったが、残り時間僅かとなっても両チームの誰もが足を止めずに走り続けた。スコアこそ差はついたが、互いに死力を尽くしたと自信を持って言える熱戦だった。
以上
2014.03.31 Reported by 多岐太宿
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