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【J1:第5節 仙台 vs 甲府】プレビュー:開幕4戦未勝利の仙台。迷いを振り切り、甲府の守備を攻略できるか?(14.03.29)

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J1開幕4節で1分3敗と不振が続く仙台。4試合でわずか1得点の攻撃も大量8失点の守備も修正が必要なのだが、何より前節の大宮戦で内容乏しき0−4の敗戦を喫したところからの心身のコンディション回復が求められる。

大宮戦の大敗後、打ちひしがれたチームに対し、仙台サポーターはブーイングではなく応援歌を贈った。「『しっかりやってほしい』というメッセージだと思っています。自分たちも辛いですけれど、応援に来てくれるサポーターも辛い気持ちだと思います。そのなかでも応援を続けてくれるということは、それに応えなければいけません。結果で恩返ししたい」。鎌田次郎のこの言葉にあるように、選手もスタッフも、この歌の持つ意味を考えた。
1日のオフを挟んで、仙台は26日に練習を再開。負傷で前節を欠場したウイルソンと角田誠が復帰し、前節までの修正とともに、前へ向かうエネルギーを加え今節に臨む。

仙台が今季初勝利を狙い、ホームに迎える相手は甲府。こちらは前節にうれしい初勝利を横浜FM相手にあげている。ある時はスペースを適確に消し、ある時はボールを高い位置で奪い取って相手の攻撃の時間を減らす。クリスティアーノを最前線に置き、その背後から石原克哉と河本明人を飛び出させる攻撃は、味方がボールを奪えばすぐに呼応して相手ゴール近くのエリアを脅かす。守備においては、両サイドMFの位置取りによって3〜5バックになる可変守備陣形も厄介だ。

この甲府に対して仙台が気をつけなければいけない要素は多岐に渡るが、カウンター対策と、緩急をつけた攻撃の2点はこの試合における大きなポイントとなりうる。
まず前者について。仙台は得点力が足りないが、それは攻撃の組み立てが足りないわけではない。問題はパスをつなぐ場所が低く、シュートに行く前に相手の守備態勢が整ってしまうことや、パスの出し手の精度や受け手の気の利かなさからパスをカットされる場面が多発することにある。したがって無理に連動性に乏しい攻撃を仕掛けて、カウンターから失点することが多いのだ。前節の甲府はマルキーニョス パラナのカットから左サイドに展開、阿部翔平のクロスに石原が合わせて決勝点を奪い取った。仙台としては、こういう攻撃を受けることは避けたい。
後者については、甲府の守備の隙をいかに突くのかということでもある。遅攻なら相手にカウンターへと繋げられないようにフィニッシュまで持ち込むこと、速攻ならば相手が隙を見せたところでのスピードアップを逃さないことが肝心だ。実は甲府が現在の3−6−1を本格採用したのが昨季第18節の仙台戦だった。その時はまだ甲府が現在ほどこのシステムの長所を使いこなしていなかったこともあるのだが、当時ボランチに入っていた梁勇基の鋭いパスを武藤雄樹が相手守備陣の間で受け、すかさず前に走り込むウイルソンへスルーパスを通した。背番号18がゴールに流しこんだ決勝点の場面は、「守備の強い相手をみんなの連係で崩したイメージ」としてウイルソン本人も心にインプットしている。

仙台が以上のような課題克服と甲府攻略ポイントを実践するには、兎にも角にも前節のような迷いがあってはどうにもならないのだが、今週の練習で昨季まで慣れ親しんだ4−4−2を試したことや、それに合ったメンバーを組み合わせたことが、攻守の優先順位を整理するヒントになるかもしれない。「どのシステムでいくにしても、全体的な守り方をしっかり整備しないと」とは石川直樹の言葉だが、プレッシャーの掛けどころを明確化できれば、奪った後のボールを収める位置、それに呼応して追い越したり近づいたりする距離感をつかむことにもつながる。
「どんどん声を出していきますよ」と石川大徳が宣言したように、準備してきたものを最終的にピッチ上のコンビネーションで表すために必要なのが、味方同士の声、そして、サポーターの声だ。互いの声に支えられ、仙台はホームで迷いを振り切り、甲府を攻略できるか。

以上

2014.03.28 Reported by 板垣晴朗
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