富山は今季初勝利に届かなかった。リードを奪うも後半に逆転を許す前節・横浜FC戦と似た試合展開での連敗。いずれも昇格候補が相手だったがあと一歩及ばなかった。
前半の富山は京都を圧倒して今季のチームが持つ大きな可能性を示した。厳しいチェックでボールを奪い、テンポよくパスをつないで主導権を掌握。相手の手前で回しながら一気にDF裏に抜ける形で序盤から次々と決定機をつくった。しっかりボールを保持できると、前線の3人にボランチの韓国人コンビや両サイドバックが絡んで攻撃のバリエーションがぐっと広がる。先制点は前半28分。MF大西容平からのスルーパスで右サイドバック木村勝太がゴール前に躍り出て中央に折り返し、FW苔口卓也が押し込んだ。
対する京都の前半は連動性を欠いて相手への寄せが甘く、MF駒井善成が「ちょっと話にならない内容」と振り返ったほど。しかし、ハーフタイムで立て直して後半は反撃に転じた。自分たちへの不甲斐なさもバネになったのかもしれない。活動量を上げて攻守にペースをつかむと、後半15分過ぎからは富山を押し込んだ。同23分、CKの上げ直しにFW大黒将志が頭から飛び込みゴールを脅かす。直後にドリブルで仕掛けた駒井がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。これを大黒が決めて同点に追い付くと、逆転を目指してさらに圧力をかけた。
勝ち越し点は同38分にFKからバヤリッツァが決めた。ゴール正面から一旦左に流す変化をつけてクロスを入れた。こぼれ球をMF山瀬功治がゴール前に送り、バヤリッツァがダイビングヘッドで合わせる。ポストにはね返されたが、もう一度反応して頭で押し込んだ。試合後のバドゥ監督は「選手たちには新しい何か創造性のあるものをセットプレーでやるように話しており、それが発揮された」と満足げだった。
富山は課題とするセットプレーの守りから決勝点を許した。京都のCK・12本には無難に対応していたが、最後のFKだけはこぼれ球への反応で相手に上回られてしまった。パスミスからピンチを招いてFKを与えた過程も悔やまれるところだ。後半に入って攻撃機会が減ったことも敗因のひとつ。FW中島翔哉は「(相手のプレスを回避するために)前に蹴る場合でも、もう少し攻撃につなげる意識が必要になると思う」と話した。開幕4戦1分3敗の結果は変えられない。明らかになった課題を消化して今後の糧にしなければならないだろう。次節の群馬戦は正念場になるが、「案ずるより産むがやすし」の言葉もある。安間貴義監督は「(ゲーム内容の良い)この状態を保っているうちにもうひとつ突き抜けたい」と話しており、今季初勝利は遠くないはずだ。
以上
2014.03.23 Reported by 赤壁逸朗
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