浦和は埼玉スタジアムで清水を迎え撃ち、開幕から取り組んできたサッカーで連勝を目論む。
昨季、清水とは1勝1敗の五分だったが、ホームで喫した黒星は悔しさの残るやられ方だった。「去年は90分間支配し続けたにもかかわらず、前線の選手に一発で決められて負けた。そういう展開は一番歯がゆい」と宇賀神友弥が唇を噛んだように、浦和はゲームを圧倒的に支配しながらも、縦パス一発からワンチャンスをものにされ、そのまま逃げ切られた。
優勢な展開が続くと、意識が攻撃に傾き過ぎて守備を疎かにする。それが浦和の昨季の問題点だった。だが、今季は違う。勢いに乗って攻めている時でも、守備に気を配ってプレーできている。槙野智章は「相手の良さをつぶしながら、自分たちの良さを出す。今シーズン継続していることだけど、良い守備から良い攻撃ができている」と胸を張り、清水戦でも昨季から成長している姿を見せると意気込む。
対する清水は開幕白星スタートを切ったものの、その後は2連敗と躓いた。ただ、19日に行われたヤマザキナビスコカップでは仙台を4─0で圧倒。埼玉スタジアムには気分良く乗り込んでくるはずだ。
浦和が最も警戒すべき存在は、やはりノヴァコヴィッチになるだろう。強さとうまさを兼備するスロベニア人FWの実力は、すでに大宮で実証されているが、清水でも前線の核として機能しそうな雰囲気を漂わせている。
そのノヴァコヴィッチに加え、長沢駿も前線にいる場合、2人の高さを生かそうとする攻撃はシンプルながらも脅威となる。両脇には大前元紀、高木俊幸といった突破力のある選手が控えているため、清水はサイドアタックからクロスという攻撃パターンでチャンスを作れる。シンプルなアーリークロスでも決定機を呼び込めるのは、清水のストロングポイントだ。
浦和の守備陣には普段以上にクロスに対する高い集中力が求められるが、この試合では森脇良太が出場停止となる。坪井慶介か濱田水輝が代役を担うと予想されるが、実績重視なら坪井、清水の高さを警戒するなら濱田の起用が考えられる。指揮官がどのような判断を下すのか気になるところだ。
この試合は、浦和サポーターが人種差別的な横断幕を掲げたことに対する処分として、無観客で行われる。ほぼ全員がこれまで経験したことのない異質な舞台で戦うことになり、両チームとも普段とはまったく違う雰囲気に適応していく必要がある。
「いつもはサポーターがいることで勝手にスイッチが入るけど、そういう意味ではモチベーションの持っていき方が難しくなるかもしれない。1人1人が集中して自分でスイッチを入れられれば」と宇賀神は話す。慣れない環境で、いかに普段通りの自分を出せるか。今回は各々のメンタルマネジメントも問われる一戦になる。
以上
2014.03.22 Reported by 神谷正明
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