3月22日（土）J2 第4節 岐阜 vs 湘南（13:00KICK OFF/長良川）
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前節、岐阜は山形を相手に１−３の敗戦を喫した。開幕２連勝というこの上ないスタートを切ったが、Ｊ１昇格を目指す山形の前に、前半は押し込まれ先制点を許すと、後半もしたたかにゴールを奪われる展開となった。
だが、岐阜は後半、シュート８本を放ち、攻撃の形を作ることが出来た。２連勝後にラモス瑠偉監督が、「長いシーズン、勝ったり負けたりを繰り返す。上位陣との戦いは簡単にはいかない。厳しい戦いになることは覚悟している」と強調したように、やはり力のあるクラブとの対戦は一筋縄ではいかない。

今節の湘南戦もより一筋縄ではいかないことは、誰が見ても明らかである。湘南は１トップのウェリントンを軸に、厚みのある攻撃を展開してくる。ウェリントンがうまくDFを引き付け、武富孝介と大槻周平のツーシャドーがタイミングよく前線に飛び出してくる。右の菊池大介、左の宇佐美宏和の両ウイングバックも、守備でのポジショニングがはっきりしており、3バックとうまく連携しながらスペースを消しては、攻撃に転じた瞬間に槍のように前に出てくる。このタイミングは絶妙で、札幌戦ではいずれもクロスからゴールを生んでいる。
前節の札幌戦の１点目は、右サイドを突破したDF遠藤航のクロスを、ウェリントンがドンピシャのヘッド。このパターンは中央で細かいパス交換から、相手DFの意識を中央に向けてから、一気にオープン攻撃を仕掛け、クロスに対して、中央に残った選手が複数人ゴール前に飛び込んでいく。この迫力としたたかさは、岐阜にとって大きな脅威であり、いかに組織的な守備が出来るかがポイントだ。

ポイントは２つあり、一つはクロスを安易に上げさせない、中央でのマークの受け渡しをスムーズにすること。湘南の両ウイングバックに対し、岐阜の両サイドハーフとサイドバックがどこまで連動してカバーできるか。特にくさびを入れられ、バイタルエリアで繋がれた時に、サイドバックとサイドハーフの関係性が重要になってくる。特にスティッペは攻撃力は高いが、守備力に不安があるため、右サイドの連携は気を付けないといけない。だが、スティッペの存在はカウンターの際に大きな効力を発揮するため、右サイドバックの杉山新が、ボランチの宮沢正史と連携をして、チャレンジ＆カバーをすれば十分に対応できる。
攻撃力は安定してきている。それだけに守勢に回った中で、いかに自分たちの得意なパターンの攻撃に持ち込めるか。昨年はそれが全くできずに苦しんだだけに、３試合目となるホームで、湘南と言う格上の相手に対して発揮することが出来れば、チームとして大きな自信となる。

単純に勝った負けただけでなく、ラモス監督の言葉通り、勝利と敗北を繰り返しながら、試合を追うごとに成長していくチームを観たい。敗北のあとには勝利を。湘南戦で大きな勝点３を掴み取ることを期待したい。

以上

2014.03.21 Reported by 安藤隆人