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【J2:第3節 福岡 vs 愛媛】プレビュー:ホームのサポーターとともに自分たちのスタイルを貫く試合。その先に福岡の成長がある。(14.03.16)

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「市場の小鳥がさえずったからと言って、春が訪れたわけではない。我々にとって難しいのは、京都戦のサッカーを続けていくことなのだ」(マリヤン・プシュニク監督)
雁の巣球技場での恒例の囲み会見で、京都戦で選手たちが見せたパフォーマンスを、どのように受け止めているかと尋ねると、そのような答えが返ってきた。そして「我々は、ただ単にシーズンのうち2試合を消化しただけに過ぎない」と続けた。その表情には、目の前の結果、内容に一喜一憂せずに、自分たちのやるべきことを見失わずに進んでいきたいという気持ちが表れる。

そして選手たちも、それぞれに想いを口にする。
「次の愛媛戦で勝点3を取って、内容でも京都戦と同じ試合をしないと、京都での勝利は意味がなくなってしまう」(神山竜一)
「次の試合で自分たちがどれくらいできるかが大事。京都戦のことは忘れるくらいの気持ちでやった方がいい」(城後寿)
「京都戦の内容をベースにしないといけない。これが崩れてしまって、苦しい展開になった時に、また熊本戦の時のように蹴ってしまうサッカーをやったら、結局は駄目」(坂田大輔)
手応えを感じているからこそ、それを本当の力に変えたい。自分たちが成長するためには、京都戦を最低限にしなければいけない。それぞれの言葉から、そんな気持ちが伝わってくる。

だからこそ、迎える愛媛戦は、自分たちのサッカーをぶつけるチャレンジャーとしての精神で戦う。高い位置からプレッシャーをかけ続けること。1対1の局面で負けないこと。数的優位を作って相手からボールを奪うこと。「守」から「攻」への切り替えを速くして、シンプルにゴールを目指すこと。いつものように、福岡の原点であるアグレッシブさを表現するために戦う。それは、プシュニク監督が就任以来、選手たちに求め続けているもの。その先に、福岡の本当の意味での成長がある。

さて、乗り込んで来る愛媛は、現在1分1敗。まだ得点を挙げていない。だが、その数字は決して彼らの実力を表しているものではない。目標を6位以内に置くチームは、今シーズンに向けて大量の13人を補強。開幕戦の先発メンバーに6人、前節の先発メンバーに5人の新加入選手が名を連ねたチームは、昨シーズン17位に甘んじたチームとは別のチームだ。ホーム開幕戦となった前節は、水戸に少ないチャンスを確実に決められて敗れたが、内容では、むしろ水戸を上回っていた感もある。

そのスタイルは、ボールをコントロールして自分たちから仕掛けるサッカー。自陣の深い位置からでも決してロングボールを蹴ることなく、丁寧にボールをつないでビルドアップしてくる。3−4−2−1の布陣は、相手ボールの時には5バックになるが、決して引きこもっているわけではない。前線からの連動したプレスでボールを追いこみ、奪った瞬間に素早く攻撃に転じるのが特長で、1トップ、2シャドーの3人に加え、高い位置に出ていく両ウイングバックを、2人のボランチが支える。次から次へとゴール前へ顔を出す攻撃は決して侮れない。キープ力に優れた1トップの西田剛、ゲームコントロールとパスセンスに光る物を見せる原川力、スピードに乗ったドリブルで仕掛けてくる堀米勇輝ら、新たにチームに加わった攻撃陣の3選手の実力は高い。何より、まだ未勝利だからこそ、並々ならぬ想いでレベルファイブスタジアムに乗り込んでくる。

その愛媛を迎えるに当たって「絶対にしてはいけないことは相手を見くびること」とプシュニク監督は話す。プロの世界では互いの力は紙一重。結局は、プシュニク監督が常に口にする「戦う態度、意識」の差が勝者と敗者を分ける。それは、ここまでの2試合で福岡が経験したことでもある。プシュニク監督就任以来、戦いながら小さな変化を積み重ねて来た福岡だが、過去2試合の経験を経て、愛媛戦でどのような試合を展開するかによって、次なる変化を手に入れられるか否かが決まる。そういう意味では、その重要度は前節の京都戦よりも大きいとも言える。新たな変化を手に入れるために必要なものは勝点3。ホームのサポーターとともに、すべての力を余すことなく発揮して戦いたい。

以上

2014.03.15 Reported by 中倉一志
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