リーグ戦の2試合が終わったばかりだが、サッカーのシーズンがいかに駆け足で行き過ぎるかを知ると、残りの試合数が少なく感じられる。岡山は1分1敗の成績で開幕ダッシュには成功しなかったが、サポーターとファンは、この岡山らしいスロースタートを受け止めているように思える。そして静かに今季初のゴールと初の勝利を熱望している。それも2試合分のカタルシスをたっぷりともたらす内容で。
岡山・影山雅永監督は前節・千葉戦を「ポジティブなゲームと捉えている」と話した。「開幕の富山戦後半ではボールを受けること、出すことに恐怖心が出てしまった。ボールを奪った後、本当は持っていたいのに、受ける人が来ない、出す人も勇気がないという状況だったが、千葉戦では最初の15分以降は、それが出来てリズムもあった。逆にミスも出たが、そこを乗り越えない限り、次には行けない」。大きな駆動のための最初の踏み出しには、大きなエネルギーがかかる。
千明聖典はこう話す。「去年岡山でプレーした人は1試合の大切さがわかりすぎている。点が取れないからどうのじゃなくて、続けていかないと意味がなくなる。今やっていることをやめずにやり続けることと、相手より走ること、それともっと頭使った感じを出すこと。どのチームを相手にしても、自分たちはやれる、ボールを動かせる力はあると思う」。
現在のチャレンジに間違いはなく、そこからいかにゴールを奪うかは長く続く課題だが、それは今回の対戦相手の群馬も同じだ。J1仕様に生まれ変わった正田スタジアムでの初めて行われた前節、東京ヴェルディ戦では前半3分、コーナーキックの流れから平繁龍一がゴールを決め、この1点を守り切って今季初勝利を挙げた。2年目の指揮を執る秋葉忠宏監督は、「ゲーム内容には反省点、修正点が多く、運の良い、サポーターの後押しがあってこそ出来た勝利。それでも勝って得るものは多い」とコメント。勝利がもたらすものは大きく、その視界は今、開けている。
群馬は現在、怪我人が多く、チーム状況としては厳しく、昨年13得点のエース平繁をはじめ、エデル、ダニエル・ロビーニョという2人のブラジル人プレーヤーと、2009年に岡山でプレーした青木孝太、前線をかき回す小林竜樹という主力となる攻撃陣がチームに残り、連係面での不安はない。また大宮から期限付きで加入した宮崎泰右のイキのいい突破力もあり、ディフェンダーを中心に行った補強により、守備面も強化されている。
岡山と群馬は同じ〈3−4−2−1〉のフォーメーションで、いかにボールを前に運び、ゴールに繋げるかが両チームの課題だ。竹田忠嗣はこう話す。「前線から全員が追ってくれているから、危ないシーンはそれほど作られていない。ただ高い位置で奪って攻撃に繋げていく勢い、そういう場面が作れていないことは皆が受け止めておかないといけないと思う」。ボールを動かしながら、シンプルに行けるところは行く。その判断も重要になる。岡山の注目選手は石原崇兆。「調子はあまり良くない」と話していた2週間前からは表情も変わり、「やっぱり攻撃は楽しい」と話す。「出られたら自分なりの表現をして、リズムを出して、勝負どころでグイグイ行けたら。仕掛けて、少しでも数多くのチャンスを作り出したい」という言葉が頼もしい。
以上
2014.03.15 Reported by 尾原千明
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