今日の試合速報

ACLE
ACLE

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第3節 東京V vs 千葉】プレビュー:内容以上にまず結果を求めたい東京Vが、宿敵・千葉を迎える。(14.03.16)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
開幕2節を終え、東京Vは未だ勝利を挙げられていない。だが、1戦目のvs松本、2戦目のvs群馬と、試合を重ねるごとに内容が向上していることは確か。開幕戦後、三浦泰年監督は「今日は自分たちのサッカーは30分ぐらいしかできなった。ただ、今日はそうであったけど、戦術的により集団、グループでコンセプトをしっかり落とし込んでいって、その分数が40分が50分、60分、70分、そして最終的に勝利というものをつかめるような集団に育てていかなければ」と語っていたが、前節の群馬戦では、積極的なプレス、ボールを奪ってからの素早い切り替え、組織的な動き、そして、創造性生かした攻撃という、自分たちの目指すサッカーを、ベンチメンバー含め、試合終了まで表現できていたのではないだろうか。プレーしていた選手たち自身も、決してこの2敗をネガティブなものだけとは考えていない。決定的なシュートを何度もポストに弾かれ、結果、無得点に終わったことも、「運が悪かったのではないでしょうか。そんな試合もあると思います。そのことに対してあまり深くこだわって引きずるよりも、松本戦から比較して、『群馬との試合はあれだけできた』って思ってやっていけば、どんどんどんどんチームも良くなると思います」と、平本一樹も前向きに捉えている。
もちろん、いくら内容が良くても、結果として勝利できていない以上、決して満足しているわけではない。「ポストに当たるなど、紙一重のところはありますが、『惜しかった』で終わらせてはいけない。逆に、紙一重だからこそ、“弾かれる”ではなく“ゴール”に転がっていかせることも、もっと強い気持ちがあればできたのかもしれないと思うと、点を取るべき選手として申し訳なく思っています。プロとして、まずは結果を出さなければいけないし、観に来てくれる人も、何よりも勝つところが見たいと思います」と、“ヴェルディの背番号11”を背負う前田直輝は厳しい表情で語った。今節は、より一層「勝点3」にこだわっていく構えだ。

前節ボランチで先発した姜成浩が、「フィジカル系のセンターバックだと思われがちですが、実はバリバリの足元得意の選手です。本職もボランチです!」と、自ら力説するように、その特長を発揮し、非常に機能した印象がある。気の利いたところに顔を出し、ボールを受け、質の高いパス出しでチャンスを作り出していくシーンは何度も見られた。ただ、姜本人は「もっと前線の選手が受けたいと思うところにピタリと付けるパスを出せないと」と、主に課題の方を口にする。「次も出られたら、アシストでも、アシストの前でもいい。とにかくゴールに絡む仕事がしたい」大型ボランチの配球に注目してみるのも面白そうだ。
また、攻撃のバリエーションとしては、やはりFW平本の存在が鍵を握るのではないだろうか。前2節は、どちらかというと、ターゲットとなってボールを収め、周囲を生かすプレーが多かった印象が強い。もちろん、本人も「周りを生かすプレーは嫌いじゃない」と話しているだけに、それはそれで大きなストロングとなっていることは言うまでもない。だが、彼にはドリブルという大きな魅力がある。今週中行われた紅白戦では、自慢のドリブル突破からチャンスを作るシーンが何度も見られた。「今のところは、(高木)大輔と(前田)直輝の2列目と組むケースが多くて、あいつらはドリブルで運ぶのが好き。だから、自分が引いてドリブルでつっかけるよりは、そういうプレーはあいつらに任せて、その先のトキ(常盤聡)との絡みを結構意識してます。ただ、これからは、自分が落ちてボールを受けた時にスペースがあれば、その場その場で(ドリブルという持ち味を)出してってもいいのかなぁと、最近はちょっと思い始めています」『Mr.ヴェルディ』のドリブルを期待するサポーターも少なくないはず。ぜひ、チームのストロングとして活用していきたいところだ。

課題としては、2試合続いている早い時間でのセットプレーからの失点が最大だろう。「ゾーンで守っている以上、個人よりもチーム全体の問題。もっと一人一人がゴール前で体を張ったりしていきたい。または、セットプレーに持ち込まないのも対処法1つ」(田村直也)、「セカンドボールをもっと集中して取りに行きたい」(金鐘必)など、やるべき対策はチームでしっかりと話し合え、それぞれが理解できている。「まだ、ビハインドの中でしか試合ができていないので、とにかく少なくとも0-0、できればリードして、優位に進める展開を作っていきたい」。田村主将は先制点をこの試合の大きなポイントに挙げた。

対する千葉は、前節のvs岡山戦で今季初勝利を挙げた。内容自体も、竹内彬の積極的なボール奪取からのインターセプトで、山中亮輔の好ミドル弾という展開。チームとして目指しているのが「ボールを奪ってから素早く切り替えて」という点からみても、「決して悪いものではなかった」と、鈴木淳監督は話す。気持ち的には、東京Vよりも余裕をもって挑めるに違いない。
その中で、特に注目したいのが、柏から期限付き移籍の山中だ。前節のゴールは、チームの今季初得点に加え、自身にとってもJ初ゴールのメモリアル弾だった。東京Vは前田、吉野恭平、舘野俊祐、安西幸輝、高木大輔など先発にも20歳以下選手が数多く名を連ねるが、山中もほぼ同世代。現U-22日本代表常連選手の名に恥じず、攻撃の格としてパスにシュートにと、高い技術で早くもチームを引っ張って見せている。プレスキックの精度も良いだけに、東京Vとしては課題とするセットプレーも含め、警戒しなければならない。
そして、もう一人、東京Vサポーターにとってはどうしても気になるのが森本貴幸の存在だろう。卓越したボールさばきと得点感覚、シュートの意識は健在だ。「W杯へ出たい」との一心から日本でのプレーを選択しているだけに、出場登録メンバー入りの可能性がある限り最後の最後まで諦めない意味でも、まずは結果で猛烈アピールしたい。

東京Vvs千葉は、2010年11月14日J2第34節に行われた、東京Vがクラブ存続をかけた『SAVE OUR VERDY』のカードであり、東京Vにとっては思い入れの深いカードとも言えよう。いま、若い選手を中心に新しいクラブの方向性をつくろうといている東京Vにとっては、千葉戦で初勝利を挙げ、また新たな一歩となれば、感慨深いものになるに違いない。

以上

2014.03.15 Reported by 上岡真里江
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

明治安田J1リーグ 第37節
2024年11月30日(土)14:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/11/25(月) 10:00 【週末のゴールをイッキ見!】明治安田J3リーグ全ゴールまとめ【1124】