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一覧へ【J1:第2節 清水 vs 横浜FM】プレビュー:かつてないほど見どころの多いホーム開幕戦。天皇杯王者との真っ向勝負で、清水は昨年のリベンジを果たせるか(14.03.08)
3月8日(土)J1 第2節 清水 vs 横浜FM(15:00KICK OFF/アイスタ)
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開幕前の下馬評ではあまり注目されていないが、開幕戦で優勝争いに加われる力があることを示した清水。昨年は最終節で優勝を逃し、天皇杯では広島に借りを返したものの今年こそ10年ぶりのリーグ優勝を狙う横浜FM。どちらも開幕戦で手応えのある結果を残し、この試合にも勝ってスタートダッシュに弾みをつけることを目論んでいる。
特にホーム開幕戦となる清水のほうは、昨年まったく同じ状況(ホームでの第2節)で戦い、0-5という屈辱的な大敗を喫した悔しさを、選手もサポーターも忘れていない。その借りを返すという意味でも、つかみかけている自信や勢いを本物にするためにも、何としても勝ちたい試合だ。
そんな大事な試合に向けて、清水のほうは準備も万全だ。開幕戦で出場停止だった村松大輔が復帰し、中盤の守備がかなり強化されることが、まず大きなプラス。7年ぶりに開幕戦で勝利したことでチームの雰囲気も非常に良く、選手たちも硬さが取れて、良いコンディションを維持している。また、ケガから復帰して開幕戦で約6分間出場(アディショナルタイムを含む)したヤコヴィッチが、先発としてセンターバックに入る可能性もあり、そうなるとカルフィン ヨン ア ピンを左サイドバックに回して藤本淳吾を見張らせることができる。戦力的には、名古屋戦以上に整った状況でホーム開幕戦を迎えられるはずだ。
また、ノヴァコヴィッチが1得点、長沢駿が1アシストと、前線のツインタワーが開幕戦で結果を出したことも非常に大きかった。「駿くんもノヴァコも決定力が高いので、良いボール(クロス)が上がれば決めてくれるという安心感がある」(村松)という心理的な効果もあり、チームの一体感や守備陣の頑張りという面にも好影響を与えている。
守備に関しても、名古屋戦では開幕特有の硬さからミスが目立ったが、「組織はしっかり作れていた」(ゴトビ監督)という状況だったので、ミスが減れば自ずとピンチの数も減ってくるだろう。また、失点の場面では「誰が寄せるとかファーストディフェンダーがはっきりしなかった部分があるので、そのあたりのコミュニケーションがもっととれてくれば、防げる失点だと思う」(平岡康裕)という要素もあるが、これも改善にそれほど時間はかからないはずだ。
ただし、横浜FMの攻撃には、抑えきるのが非常に難しい要素がある。そこをどう抑えるかが、この試合のカギを握ることになるだろう。
その難しさの中心となるのは、昨年のJリーグMVP・中村俊輔だ。中村は昨年の被ファウル数がJ1でダントツのトップ。彼を抑える役目を担う村松大輔も「駆け引きが本当にうまくて、なかなか飛び込めない」と語る通り、他の選手が真似できない独自の間合いでボールをキープし、そこからの攻めの引き出しも非常に多いため、彼に自由を与えてしまえばピンチを減らすことはできない。そのため、中村を止めるためにはファウルするしかないという場面がどうしても多くなるが、危険な位置でFKを与えてしまえば、自慢の左足で直接決められたり、中澤佑二や栗原勇蔵らに正確無比なボールを合わせられたりと、セットプレーも脅威になる。対戦相手にとっては本当にやっかいな選手だけに、ボランチの村松や杉山浩太をはじめとする清水守備陣の対応力が試される相手だ。
また、中村の左にはJ屈指のドリブラー・齋藤学がいて、右にはパス、ドリブル、シュート、キープ力と高次元でバランスがとれた藤本淳吾(元清水)が加入。パスの出どころも昨年より増えており、2列目の3人はJ屈指の強力さを誇っている。マルキーニョスが抜けた1トップには、矢島卓郎や伊藤翔といった力のある選手(2人も元清水)を獲得したが、決め手に欠く面もあった。そんな中で開幕戦では伊藤翔が起用され、ワールドクラスのロングシュートで結果を出したことは本当に大きかった。
そしてボランチより後ろは、左サイドバックの下平匠(←大宮)以外は昨年と同じ顔ぶれで、昨年リーグで2番目に失点が少なかった守備の安定度は相変わらず。開幕戦でも、前線にタレントを揃える大宮の攻撃を無失点に抑えきっている。
さらに横浜FMはアイスタとの相性が良く、2007年から7戦無敗(2勝5分)で、通算でも10勝5分5敗と高い勝率を誇る。対清水という意味でも2010年から7試合負けがなく(4勝3分)、自信を持って乗り込んでくるだろう。
だが、今年の清水は昨年とは一味違う。セットプレーに関しても、ヤコヴィッチが加われば190cm級の選手が3人いて、高さで横浜FMを上回るし、大前元紀のプレースキックも非常に質が高い。開幕戦でも大前のCKから平岡が得意のヘッドでゴールを決めている。セットプレーでJトップクラスの力を持つ横浜FMに対して、両ゴール前でどんな攻防を繰り広げるのか、本当に楽しみな部分と言える。
その他にも、中盤でどちらが主導権を握れるかという部分、清水の若さと横浜FMの老練さの対決、清水のツインタワーと経験豊富な横浜FMの両センターバックによる打点の高い空中戦、昨年のアウェイゲームで中村をマンマークしながら決勝点を決められた村松のリベンジなど、見どころは非常に多い。開幕戦でゴールを決めた藤本と伊藤が馴染み深いアイスタでどんなプレーを見せるのかという部分も注目点のひとつだ。
だが、彼らの活躍を許すわけにはいかない。「淳吾さんは尊敬している選手の1人だし、一緒にやれるのは楽しみでもあり、燃える部分もあります。でも、横浜FMは倒さなきゃいけない相手だし、自分のゴールで勝てたら最高なので、狙っていきますよ」と清水の新10番・大前元紀は力強く語る。どんな内容・結果になるとしても、両チームのサポーターにとって、見逃したら絶対に後悔する試合になることは間違いない。
以上
2014.03.07 Reported by 前島芳雄
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