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【J1:第1節 鳥栖 vs 徳島】レポート:「厳しいトレーニングを積んできたからこそ、やれる自信があった」鳥栖が5ゴール&完封で大勝。J1初参戦となった徳島は、初勝利を次節のホームゲームで見せたい(14.03.02)

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プレビューに続いて、大リーグで活躍するイチローの言葉からオープニング。
「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところに行くためのただ一つの道」。
ボールを動かし、パスをつないでゴールに迫るサッカー。得点に至るためには多くのプロセスを経る必要がある。相手に邪魔をされながらも目指すところは相手のゴール。日ごろからの練習の成果を求められる瞬間でもある。

試合後に、この日が鳥栖での公式戦デビューとなったDF安田理大は、「練習でできないことは試合でもできない。あれだけ厳しいトレーニングを積んできたからこそ、やれる自信があった」と語ってくれた。とはいえ、自信はあっても結果に結びつけることが難しいのがプロフェッショナルの世界。この日は、5得点のうち2得点に絡む活躍を見せてあらためて存在を見せつけた。「共通意識を深めることで連携も取れるようになってきたし、うまくできた」とも語ってくれている。3部練習から始まった今シーズン、新加入の安田にとっては何もかもが初体験だったはず。そんな中で、沖縄県読谷村でのキャンプなどを通して、共通意識を深め合ってきていた。見事にその成果を出した。

彼だけではない。この日の鳥栖の得点のうち3得点はサイドが起点になって生まれたものだった。35分の金民友が奪った先制点は、右サイドDF丹羽竜平から左サイドDF安田に展開してからのモノだった。45分の谷口博之の追加点は、左サイドでのMF藤田直之のスローインから生まれたもの。勝負を決めた3点目の後半開始直後のFW池田圭へのロングフィードは、左サイドDF安田から。これだけ左右からのボールが入って得点につなげるためには、どれだけの連携が必要だろう。その答えが前述の安田のコメントに込められている。

J1初参戦となった徳島は、痛いデビュー戦となったといえる。「球際の強さ、セカンドボールへの寄せ、全てにおいて鳥栖に負けていた」とDF小暮大器が語るように、この日の徳島は「自分たちのリズムでボールを回せなかった」(MF濱田武/徳島)時間帯が続いた。開幕前に小林伸二監督は、「前線にストロングがあるので、そこを抑えて一気に…」と前線のFW豊田陽平を警戒していた。DFとMFの2列をそろえ、鳥栖の攻撃をブロックで跳ね返し、FWドウグラスや津田知宏の高さと速さに賭ける戦術を用いていたようだが、その意図を上回る鳥栖の展開に、前半はシュートゼロに抑えられてしまった。

MF濱田武の言葉にもうなづける。後半のキックオフ直後13秒ほどで、ボールに触れることなく3点目を取られてしまったことで、より苦境に立たされてしまったことも想定外の戦い方を強いられた理由だ。その後、60分と86分に警戒していたはずのFW豊田に2得点を奪われてしまったことは、「そこにメンタルの強さだったり弱さだったりが出ていると思います。これが現状だと思います」と小林監督が指摘したとおりだとも思う。63分に行った選手交代から鳥栖のゴールに迫ることもできたので、「できたところは大事に」(小林監督)して次節のホームゲームで初勝利を目指してほしい。

90分間を通してみると、鳥栖が一方的な展開を見せたようにも感じるが、細かなところでは意図するところができていなかったことも記しておかないといけない。この日ボランチに入ったMF谷口は、「立ち上がり、最低でも前半の失点はないようにしようと試合に入ったが、ちょっと安全すぎた」と振り返るように、ボールは保持しても相手を崩し切るところまでは、先制点をあげるまで行けていなかった。徳島があまりプレスをかけてこなかったこと、サイドを起点に攻める機会が少なかったことで、ボールが容易に回せる時間帯があったためかもしれない。MF早坂良太は「相手が固めた中で、そこを広げることや相手選手を引っ張り出すことをもっとやらないと…」と大勝の中にも反省点を見つけていた。DF呂成海も「勝ったことは最高だけど、次節が大事」と気を引き締める。

「次節浦和戦でもチーム全体で戦えれば勝点3を取ることができるということをJリーグ全体に示したいし、プレーしながら手ごたえを感じている。勝って調子に乗らずにしっかりと練習を積んで、どんな相手にでも自分たちのサッカーをやっていきたいと思います」。DF安田がチーム全体の思いを語ってくれた。異口同音に語ってくれた気持ちを、チーム全員が持っていることが、今季の鳥栖の強さなのだろう。

成功への近道は、目の前にある課題を一つ一つクリアしていくこと。
タイトルを取る、栄冠をつかむためには、目の前の相手に勝たないと成しえない。
相手に勝つためには、チーム力が不可欠で、一人では成し得ないのがサッカー。
得点はチーム全員であげたものである。そこに至るまでには、多くの過程を経るのもサッカーなのである。

以上

2014.03.02 Reported by サカクラゲン
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