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【J2:第1節 長崎 vs 群馬】プレビュー:共に対戦相手のデータなし。開幕戦独特の雰囲気の中で行われる試合は何が起こるかわからない(14.03.02)

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「開幕戦はお互いに相手チームのデータがないし、なにより独特の雰囲気がありますからね。自分達の力が上手く出せない事もあります。どんな試合になるかはわかりません」

開幕戦を週末に控えた28日の練習後、長崎の高木琢也監督は開幕戦についてこう話した。確かにそうだ。群馬の秋葉忠宏監督も同じような話をしていると聞く。だがファンやサポーターは一体どんな試合になるのかと前夜に思いを巡らせたり、それを肴に友人らとグラスを傾けるのが幸せというもの。開幕戦ならなおさらだ。昨季の結果や開幕前の情報を拾いながら両チームの開幕を占ってみたいと思う。

まずはホームチームの長崎。昨季はJ参入初年度ながら19勝9分14敗(48得点40失点)の6位という成績を上げJ1昇格プレーオフにまで出場。惜しくも京都に敗れたが、レギュラーシーズンはリーグ最小失点という記録も打ち立て、J2に長崎旋風を巻き起こした。躍進の最も大きな理由は高木監督のチームマネジメント。選手にハングリー精神を植え付けさせ、全員がサボらずに90分間走り回るという「ハードワーク」を年間を通してできたことだろう。今季はそれを継続した上でプレーの質の向上を目指していく。目標は昨年以上の成績。そしてその先にあるJ1だ。

今季は技術に秀でた新加入選手が12人加わり、高木監督は「プレーの選択肢が増え、チャンスの回数も増えるだろう」と話す。このうちキーマンのひとりとなるであろうボランチの三原雅俊はスタミナを武器とする中盤の潰し屋。「いたる所でボールを奪うこと」(三原)が得意で、ボールを奪ったあとの両サイドへの大きな展開も魅力だ。現在、クラブのアシスタントコーチを務める原田武男を髣髴とさせるセンスを持つといえばオールドファンにはわかりやすいだろうか。

チームは1月に徹底的にフィジカル(体幹)を鍛え上げた後、2月には約2週間鹿児島と宮崎でJ1クラブと練習試合を重ねた。培った筋肉は長崎と同様に球際での激しいプレーを身上とする神戸や大宮といったクラブに対してもほぼ互角に渡り合えた。「自分達の時間では圧倒できた」(小松塁)というようにクラブ創設10年目にして初めて行った本格的なキャンプは実りあるものとなったようだ。ただ、調子がいいだけに開幕戦は「落とし穴にはまらないようにしたい」(山口貴弘)。

対するアウェイの群馬の昨季の成績は9勝13分20敗(43得点、61失点)の20位。残留争いを繰り広げ、どうにかJ2に踏みとどまることができた。大型映像装置の設置や15000人が収容できるようなスタジアムへの改修が決まるなど行政の協力も厚みを増してきたが、今季も昨季に続いて赤字が予想されるなどクラブの財政は厳しいとしか言いようがない。ただし、秋葉監督は雪辱を晴らすべく燃えている。平繁龍一、エデル、青木孝太といった主力の残留に加え、手薄だったサイドの守備を補うためベテランの金沢浄が加わった。もともと大崩れはしないチーム。守備が安定すれば上位進出も狙える力はある。

3日間だけだが千葉でキャンプを張り、寝食を共にすることで早くも昨季を超える一体感が生まれつつあるとも聞く。相手に対して柔軟な陣容を組む秋葉監督。開幕戦は3バックで望むのか、それとも4バックか。長崎の対応も含めて、おそらく立ち上がりはその辺が見物になるだろう。

今季も群馬は練習前に練習場を訪れたサポーター全員と握手会を行う。まさに今季のクラブスローガンである「ひとつになって」を体現している。チームは長い目線でファン作りを行い、決してお金では買えないモノを培っている。3月1日の練習後には秋葉監督からファンに対して挨拶があるともいう。昨季のことは昨季のこと。6位になった長崎とはいえ、サポーターと一つになって長崎に乗り込んでくる群馬は決して侮れない。この開幕戦、何が起こるか誰の目にも予測不能だ。

以上

2014.03.01 Reported by 植木修平
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