●ネルシーニョ監督(柏):
「前半は全体的にはとても良い内容だったと思います。ビルドアップやポゼッション、ゲームのリズムというところで、うまくボールと人がうまく動いて、ゴールも挙げられました。守備の立て直しが前半の途中からうちの選手も修正できて、もう一度そこはハーフタイムでも確認して、後半に臨みました。ただ、後半はパスミスが多くなってしまって、バタついてしまったのは課題だと思います。もっと落ち着いて逆サイドを見たり、いなしたりしてスピードをコントロールするというところが必要だと思います。そういう我々のミスから、相手の調子をつり上げてしまったという後半の内容でした。ただ前半とは違って、カウンターで良い形が出ていたのは、うちの良い面のひとつが見えたと思います。
それでも本当に拮抗したゲーム内容になって、お互いにチャンスもあったんですが、うちの(田中)順也の非常に良いシュートがあの時間帯に決まって、最終節に勝てたというのは、彼に感謝しています」
Q:今シーズンを振り返ると、どのような1年間だったと思いますか?
「ご存じの通り、今年は非常にタイトなスケジュールでしたので、J1とACL、ヤマザキナビスコカップ、あと最後の天皇杯という大会を戦ってきました。特にJリーグとACLが非常に詰まった日程になっていて、ACLでは結果を残せたんですが、Jリーグの前半戦で波があって勝点をこぼしてしまいました。そのこぼした勝点の差が、今最終節を終わった時点での上位との勝点差になっていると思います。その中でも、ナビスコカップで結果を残せて、彼らはまた自分たちの力を証明し、また自信もつけてくれたと思います。
来年は本当にじっくりと準備できますし、これからしっかりと休んで、また来年のスタートを切って、レイソルがまたJリーグのチャンピオンになるための力を蓄えていけるシーズンだと思います」
Q:結果的にシーズン20ゴールには届かなかったんですが、工藤選手は今季エースにふさわしい活躍を見せたと思います。彼の今季の成長具合はいかがでしょうか?
「私の彼に対する評価はいつも高いです。決定力があり、クオリティのあるストライカーだということは変わりません。20点に届かないといっても、そこは何のボーダーラインでもないので、19点取ったということは、非常に評価できると思います。チームも非常に助けられました。彼は若くて才能があって、つねに向上心を持っていて、人の意見を聞く耳も持っているので、経験を経て成長した今年のように来年も再来年も成長を続けていく、非常に若い優れた才能だと思っています」
Q:清水に対して警戒していたところと、その対応がうまくいったかどうかを聞かせてください。
「清水を分析した中で選手たちに伝えてきたのは、まず個の特徴とグループの特徴というところです。ラドンチッチのポストプレーと、そこに絡んでくる2列目の3枚。あと大前と高木(俊)の個人のスピードと仕掛け。ダイナミックに中央から常に攻撃に顔を出して関わってくる伊藤。そうした特徴を、選手たちに練習で落とし込みながら準備してきました。今日の試合でいくつか押し込まれたシーンでは、うちのミスというよりも相手の良さが出たという場面がいくつかあったと思います。ラドンチッチの高さと味方を生かすプレー、あとは中盤の2枚とトップ下の伊藤、彼らのところは注意して入ろうと思いました」
Q:ジョルジ・ワグネル選手が柏の選手達に残したものについて、どう見ていますか?
「彼を歴史を残したと思います。プロの中でも、勝者のプロというのはどういうものかというのを、見本として選手たちの記憶に残してくれたと思います。とくに若い選手たちは、彼から学ぶ教訓というのは教訓というのは非常に多かったと思いますし、これからジョルジ・ワグネルが残したものを忘れずに、彼らが成長していく糧になっていくと思います。そういうものを彼は残してくれました。
私個人としても、彼はプロ選手として、1人の人間として、本当に人格者ですから、人としてもプロとしても常に態度が一流で、監督として彼に助けられたことがとても多いので感謝しています」
以上
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