両者が今季初めて対戦したのは2月のプレシーズンマッチだった。青木拓矢の先制ゴールに始まり、大宮は前半のうちに4点を叩き出した。湘南も後半、荒堀謙次のゴールで1点を返したが、NACK5スタジアムはホームチームの4−1の勝利に沸いたのだった。
シーズンに入ってからもパワーバランスは変わらない。3月のヤマザキナビスコカップは3−1、5月のリーグ戦第12節は2−1と、いずれも大宮が取った。「組織的に守備を揃え、相手のストロングを出させない。能力の高い選手が多く、老獪さにうまくいなされた印象」湘南の曹貴裁監督は対戦を振り返る。
引けを取る内容ではないものの、詰めの部分に課題を見る展開は少なくない。逆に言えば、J1の強者たちは攻守に渡り要所を押さえ、勝負どころを逃さない。
0−1で敗れた前節の広島戦では、奪ったあとのボールロストも目についた。「チャレンジのミスというより技術的なミスが多かった」と梶川諒太は唇を噛む。あわせて3人目の動きや連動など、フィニッシュへの係わりの大切さにも梶川は触れた。
最後に大宮と対峙してから半年あまりが経つ。勝点3を手にするべく自分たちのスタイルを磨く日々のなかで、トライ&エラーを重ねながら主体的にボールを運ぶ力を育み、決定機も増した。そうして着実にピッチに成長を映してきたが、しかしJ1に踏みとどまることは叶わなかった。
キャプテンの永木亮太は言う。
「ボールを持てる時間が長くなり、連係も攻守において緻密に取れている。成長は実感できています。でも結果がすべてなので、成長できてよかったでは終われない。反省しなければいけないし、これからのパフォーマンスの糧にしなければいけない」
他方、大宮も湘南との対戦以後8連敗を2度記録するなど苦しんだ。だが前節は磐田を3−0で降し、ホーム最終戦を勝利で飾っている。今節は5月の湘南戦でも決勝ゴールを挙げている渡邉大剛が出場停止となるが、勝利へのモチベーションは最後まで変わるまい。
「大宮はとくに前線の能力が高いので、前に起点をつくらせないようにしたい」週末を見据え、大野和成は語る。
「みんなでチャレンジ&カバーすれば守れるはず。順位は仕方ないけれど、勝って終わることが大事。応援に来てくれるひとたちのために、しっかり責任を持ってプレーをまっとうしたい」
「観に来てくれるひとたちのために勝点3で締め括りたい」永木もまた、チームの想いを代弁するように口にした。湘南がホームで最終節を迎えるのは2006年以来のこととなる。試合当日は冬の寒気に冷え込むことが予想されているが、今季最後の湘南劇場、観る者を釘づけにする熱い闘いに期待したい。
以上
2013.12.06 Reported by 隈元大吾
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