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【J1:第34節 磐田 vs 大分】プレビュー:今季屈辱を味わった両者。『弱さ』を自覚し、“明日”への一歩を踏み出すのはどちらか。(13.12.07)

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不思議なめぐり合わせである。17位と18位。来季J2で戦う磐田と大分が最終節で対戦する。やはり注目は他会場の優勝争い、ACL出場権争いに集まるところではあるが、“失意”の一年となった両クラブにとっても節目の一戦。それにふさわしい戦いを期待したい。

多少状況が異なる部分もあるが、両者にとって『弱さ』を痛感させられたシーズンとなった。磐田は前節アウェイで大宮に敗れ、クラブワーストとなる5連敗。第31節・鳥栖戦でクラブ史上初のJ2降格が決まったが、その後もずるずると黒星を重ねることになった。第32節・横浜FM戦では0-1と僅差での敗戦となったが、シュート数は横浜FMの13本を大きく下回り、わずかに2本。「レベルの違うサッカーをしてしまった」(山崎亮平)。今季リーグ戦ではいまだ3勝。リーグ戦の勝利は第25節・柏戦から、ホームでの勝利は第15節・新潟戦より遠ざかっている。同県のライバル・清水にもしばらく勝てていない。今季リーグ戦の静岡ダービーは2戦2敗。リーグ戦のダービー連敗は『4』まで伸びてしまった。

第31節・鳥栖戦後、報道陣の取材を受けた高比良慶朗代表取締役社長は険しい表情でこう語っている。「我々は弱いチームになってしまった。選手補強を含め、もう一段強いチーム作りをやっていかなければいけない」。かつての名門にとって信じがたい結末となったが、“弱い”という現実から目を背けず、まずは真摯に受け止めることから始めなければならない。
クラブは先月26日に関塚隆監督、長澤徹ヘッドコーチ、服部健二GMの今季限りの退任を発表。関塚監督は「J1残留という目標を果たせず、責任を感じている」と悔しさをにじませた。今季最終戦であり、現体制のラストマッチとなる今節へ向けては、「いつも温かいご声援を送ってくれたサポーターのみなさんに勝利をプレゼントしたい」と必勝を誓った。

対する大分は第28節・C大阪戦でJ2降格が決定。昨季プレーオフを勝ち抜いてJ1昇格を果たしたが、1年でJ2へ戻ることになった。
前節はホームで川崎F戦と対戦し、0-1で敗戦。Jリーグ史上初となるリーグ戦ホーム未勝利という屈辱を味わうことになった。田坂和昭監督の試合後の言葉は厳しかった。ピッチ上で行われたセレモニーで「選手たちはよく戦ってくれた」と前置きしつつ、現場のトップとしてあえて辛辣な言葉を用いた。「選手、スタッフ、会社。正直に言うと、今季のトリニータはめちゃくちゃに弱かった」。そして、こう続けた。「でも、それは過去のこと。将来のトリニータのために前に進まなければいけない」。

田坂監督はその後の監督会見で「(続投は)まだ決まっていない」としつつ、先のセレモニーの真意をこう語っている。「今季これだけ苦しんで痛みを抑えながらやってきたのだから、(クラブとして)来季の肥やしにしなければいけない」。
クラブはすでにゲームキャプテン・宮沢正史、助っ人・ロドリゴ マンシャらの契約満了を発表しており、来季へ向けたスタートを切っている。とはいえ、今季の戦いはまだ終わっていない。天皇杯では前回覇者・柏を下し、クラブ史上初となるベスト8に進出。12月22日の天皇杯準々決勝ではホームに横浜FMを迎える。「このメンバーで元旦までいきたい」と語るのは阪田章裕。まずは静岡の地で、天皇杯につながる戦いを見せたい。

ゲーム展開としては、ボールをより長い時間保持するのは磐田だろう。関塚監督は攻撃面のポイントを「何となく攻めるのではなく、“やりきる”こと」とした。磐田とすれば、全体のバランスを見つつ、ここぞという場面では多少のリスクを負い、前線に枚数をかけていきたい。多少ミスがあってもいい。4試合連続完封負けと攻撃陣が結果を残せていないが、最後は泥臭くゴールを奪いたい。
一方の大分は、前節同様まずは粘り強い守備を求められることになるだろう。それでも、関塚監督が「大分は全員攻撃、全員守備という印象。ハードワークをしてくる」と警戒したように、チーム一体となり、組織的な守りで磐田の攻撃に対応してくるはずだ。その上で、磐田との前回対戦でゴールを決めている高松大樹、古巣との一戦となる林丈統ら“一発”のあるFWがゴールを狙う。

この試合に勝っても負けても来季をJ2で戦うことに変わりはない。はたして何年後にJ1の舞台へ戻ってくることができるか――。来季へ向けた戦いはすでに始まっている。今季リーグ戦を勝利で締めくくり、“明日”への一歩を踏み出すのはどちらか。

以上
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