Ｊ's GOALでは、12月12日の「漢字の日」（清水寺で今年のひと文字が発表になる日です）に合わせて、クラブの2013シーズンを表す漢字を順次掲載していきます。さて岡山サポーターとファンの方にとって2013シーズンはどのような漢字で表されるのか。11月も終わりの練習場で聞いてみました。

「沸騰の『沸』かな。いろんな希望、情熱が芽生えて、プレーオフ、Ｊ1に行けるかもしれない、という思いが現実的に沸き出した年だったと思います。選手も目標に向かってひとつになっている感じがしました。去年はプレーオフ出場に近づきましたが、やっぱり夢だった。でも今年は『行かんといけん』という気迫があったと思います」。こう話してくれたのは、09年から田所諒選手を応援するくろきょんさんです。

ファジアーノ岡山を応援しながらホームゲーム等のボランティアスタッフとしてもクラブをサポートする中村由香さんは、こう話します。「『優』です。私は岡山に応援できるチームがあることが、すごく嬉しいんです。（Ｊリーグに加入した）09年には、誰かに話すにしても、最初の最初からの説明が必要だったファジアーノが、今では普通に話のネタになるんですよね。順位が…、とか、負けた…、と言われることさえ嬉しいです。応援してくれているからこそ、だから」と話します。

岡山の全試合レポートをイラストで表現し、Twitterで発表してくれている、もゆさんにも聞いてみました。しばらく考えた後、「政田サッカー場の『政』です。今年、練習場が出来て、新しいファジの始まりとして」。もゆさんの試合レポート「ファジらくがきレポ」はクラブのオフィシャルとして、11月末には岡山市内のギャラリーで展示会が開催されました。また地元の新聞に今年9月から掲載されるようになりました。「個人的には激動の一年でした！その中でも一番、興奮したのは、クラブハウスのホワイトボードにイラストを貼っていただいた時です。フロントの心意気ですよね、サポーターと距離の近いクラブなんだなって思いました」

トップチームだけでなく、ネクスト、ユースを応援する方も多く、かおるさんが選んだ漢字は、『継』。「今年はネクストがＪＦＬへの昇格を決めました。そしてユースの選手の来季加入内定が出て、歴史を重ねながらファジのスタイルが引き継がれていくんだなって感慨深くなります」。

同じくファジアーノ岡山を大きなひとかたまりとして応援するパパさんは、こう話します。「トップは『粘』。ファジアーノ全体にすると、『新』でしょうか。トップはホームの札幌戦や、アウェイの神戸戦など、無理かな、というところでも追いついたり逆転しましたよね。『新』は、専用練習場が新しく出来たこと、そしてネクス（ファジアーノ岡山ネクスト）が新しいステージに上がったことです。ネクスは勝ってもそのまま喜ばない、喜べない、ところが今まであったんです。喜びが封印されていた。でもたとえば今季限りでチームを去る山本拓矢選手なんかが、自分の足の怪我はいいから絶対にチームを上に上げる、ってやっていた。それでＪＦＬ昇格を決めた新潟（第37回 全国地域サッカーリーグ決勝大会が行われた）では、今までの感情を爆発させてサポーターのところにダイブしてくれたんですよね。契約更改のニュースが届き始めていますが、岡山を去る選手たちがどこに行っても、サッカーをやっててくれたらいいです。近場ならすぐ見に行けますし」。
何があろうとチームを、選手を応援するサポーター、ファンの言葉は心にしみます。
さて近いうちに、今季の岡山を漢字ひと文字で表すと…〈選手編〉」をお送りします。漢字ひと文字を聞いているのに、「石・原」と答える選手は誰か。しかもそれは選手名ではないか。その答えは…楽しみにお待ちくださいね。

以上

2013.12.02 Reported by 尾原千明