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【第93回天皇杯 4回戦 横浜FM vs 長野】プレビュー:信州のオレンジ旋風が再び波乱を起こすのか。それともトリコロールの牙城が微動だにせず跳ね返すのか。(13.11.20)

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今大会の“台風の目”が、日産スタジアムにやって来る。
その名は都道府県代表の雄、AC長野パルセイロ。2回戦で名古屋グランパスを相手に2−0、昨年度の大会で当時J1のコンサドーレ札幌を撃破したのに続き、ジャイアントキリングに成功した。3回戦ではJ2ギラヴァンツ北九州をPK戦の末に撃破。そして抽選会で、ドロワーを務めた横浜FM前監督の木村和司氏が引き当て、J1で首位に君臨する横浜FMに挑むことになった。

結果だけでなく、長野の勝ちっぷりも称賛に価する。特に名古屋戦では、相手が田中マルクス闘莉王を負傷で欠き、主力の何人かを温存したプラス材料があったにせよ、J1でも有数のタレント軍団に一歩も引くことなく、力でねじ伏せたと言っていいだろう。3トップが前線からハードプレスをかけ、リズムを掴むとショートカウンターとダイナミックなサイド攻撃を仕掛けて、前半だけで2−0。後半もある意“予想外の展開”にも浮き足立つことなく、余裕すら感じさせるコレクティブなゲーム運びを見せ、堂々と勝ち名乗りを挙げ、『長野、強し』の印象を植え付けた。

今回もたとえ相手が現在、J1の最高峰に立つ格上であろうとも真っ向勝負で臨むことにブレはないはず。また残り2節を残してすでにJFL優勝を飾っており、11月24日の最終節を気にする必要もない。失うものは何もないとは、このこと。全勢力を注ぎ込み、ぶつかるだけだ。

逆にリーグ戦との二兎を追う横浜FMは、難しい選択を迫られることに。試合後中2日の23日にリーグ戦のアウェイ・ジュビロ磐田戦が控えているからである。2位・浦和レッズとの勝点差はわずか「1」だという事実を踏まえると、ここで勝点3を絶対に積み上げなければいけない。悲願の9シーズンぶりの戴冠に向け、重要極まりない一戦であることに間違いないだけに、フルパワーで臨む必要がある。それを考慮すれば、今回の長野戦では、ベテラン勢を温存する可能性はありえる。

ただ、10月の3連戦で、樋口靖洋監督は中2日後に迫った天王山、サンフレッチェ広島戦前の天皇杯・栃木SC戦(3−1)では、中澤佑二以外のベテラン勢を休ませることなく、スタメンで起用。試合後、実直な指揮官は「我々はプロとしてタイトルを目指す、その姿勢は絶対に貫こうと思います。今シーズンはタイトルを目指して三冠にチャレンジすると選手と気持ちを合わせて戦ってきました。その部分で、今日も非常にモチベーションの高いゲームができたと思います。勝つことで次のゲームへの意欲は、より高まってくるはずです。(日程的な)難しさはありますけど、やはりプロとして最後までチェレンジするということは貫いていくつもりです」と、男気溢れる口調で語った。そうすると、今回も目の前の勝負にこだわる姿勢を貫く可能性の方が高いかもしれない。

誰もが気になるのは、胆のう炎で戦列を離れた中村俊輔の復帰。すでに全体練習には合流しており、長野戦で試運転、続く磐田戦でスタメン復帰という青写真を描いているようだが、その通りになるのか。勝敗を左右する最重要人物の一挙手一投足から目が離せない。

以上

2013.11.19 Reported by 小林智明(インサイド)
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