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【J2:第40節 京都 vs G大阪】プレビュー:チケット完売! 大一番の「京阪ダービー」! ビビらず戦う若い選手の奮闘に注目!(13.11.09)

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個人的には、日本のプロスポーツでクラシコ(伝統の一戦)といえば、西と東の対決、プロ野球の阪神×巨人戦を推す。そして、ダービーと言われれば、その筆頭は京都と大阪、「京阪ダービー」で即答である。その歴史が、他とは違うのだ。
千年以上かけ、アイデンティティを築き上げた京都と大阪。そこにはもう「ライバル」という認識は見つけ難い。だが、「京都は京都」であり、「大阪は大阪」である。この思いを端的に表現するなら「関西? 大阪(京都)と一緒にするな」、ということだ。その両者の激突、最高に刺激的な試合だ。「京阪ダービー」。この勝負、何が何でも負けられない。

チケットは完売。当日券の販売は行われないとクラブのHPで告知された。NHKのBS放送でも生放送が決定。この一戦の注目度は高い。ダービーの雰囲気は、選手ではなくサポーターが作るものである。両チームの選手と監督が一瞬で感じ取るくらいの「特別な雰囲気」で、大いに盛り上げて欲しい。

G大阪は昇格を決めた。だが優勝は決まっていない。長谷川健太監督は、昇格が決まったことで、試しの意味での選手起用はないと明言したという。つまり、相手は本気モードであるということだ。
京都・大木武監督はG大阪の印象を聞かれ「記者の皆さんが思っているのと同じだよ」と笑って答えた。もちろん強敵とは理解しているが、「自分たちがどれだけ攻撃できるかということ」とテーマを口にする。互いに点を奪い取りに行くチーム。火花散る攻防に期待したい。

G大阪では、遠藤保仁、今野泰幸といった代表組以上に、青黒の至宝の呼び声高い、宇佐美貴史に注目したい。ドイツ・ブンデスリーガから古巣に戻りここまで15試合で16得点。驚異の働きぶりだ。
京都なら、この宇佐美と同年代の駒井善成に注目したい。「どのチーム相手にも必死で戦うことは当たり前だけど、ガンバに負けたくない思いは人一倍ある」と口にする京都の下部組織上がりだ。神戸戦では自分のプレーを表現出来なかったが「一つ二つ抜けてたらチームの勢いが変わる。ドリブルでチームにアクセントをつけられるはず。ビビらずに勝負していきたい」と意気込む。宇佐美が「青黒の至宝」なら、駒井は「紫のジョーカー」。局面を一気に打開するか、注目したい。

駒井が口にした「ビビらずに」とは、まさにその通りだろう。相手の強さを理解した上で、さらに相手を上回る迫力をどう出すか。これはポイントとなるだろう。
「あしたのジョー」(原作/高森朝雄・漫画/ちばてつや 講談社)の中でこんなシーンがある。東洋バンタム級チャンピオン・金竜飛との対戦で、苦しい減量をいとも簡単にクリアした金に劣等感を抱く矢吹丈が、試合中、同じ減量に苦しんだ力石徹のことを思い出し、「金は『食えなかった』んだが、力石の場合は自分の意志で『飲まなかった』『食わなかった』」んだと気付く。そして、金に対して「おまえは、自分だけがたいへんな地獄をくぐってきたかのようにタテにとり…、しかも、そいつを自分の非情な強さとやらのよりどころにしているようでは…、なあ、はっきり力石に劣るぜ。今まではついついごたいそうなものみてえに錯覚しちまっていたが…、このさい、力石以下のおめえさんに負けたとあっちゃ、彼に対してなんとも、申し訳がたたねえんだよ」
ドイツでもまれた宇佐美。レベルの高いところでやってきたということに敬意を払はなければならないが、だが、必死になってやってきたのは宇佐美だけではない。
京都DF・下畠翔吾も期限付き移籍でJFLの佐川印刷で必死になってやってきて這い上がって先発を掴んだのだ。今回のダービーに向けて下畠は「活躍することを思い描いてやってきたが、去年からしたら(今の状況は)信じられない。チームの勝利に貢献したい」と意気込む。背負ったものは立派なものである。ビビらずに、思い切ってやって欲しい。

大木監督は、京都就任時の会見で、W杯で感じたことを聞かれて「並大抵のことでは勝てないというのが本当に身に染みて分かった」と話していた。「並大抵では勝てない」。それをどう突き詰めるか。選手それぞれ、この言葉の下でここまでやってきた。
その「必死さ」を問うならば、京都の選手は、どんな華々しい経歴や評判を持った相手でも、自信を持って戦えるはずだろうし、京都のサポーターも、そんな力強さを観たいとも思っているはずだ。

大木監督は、今節に向けて「多くのお客さんがチケットを買って興味を持ってくれたのはありがたい。2万という人の前で自分のパフォーマンスを見せられる人間は、世界で何人いるか。それを意気に感じなくては。そこで、いいプレーを見せられるのがプロというものだ」と選手に伝えたという。

さあ、いよいよ大一番の京阪ダービー! 是非、多くのサポーターで西京極を盛り上げて下さいっ。

以上

2013.11.09 Reported by 武田賢宗
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