J1残留が決まった新潟とJ2降格が決まっている大分との一戦。今季4度目の対戦となるカードは、最下位の大分が10位の新潟に2勝1分と負けていない。殴った方は忘れていても、殴られた側は覚えている、が勝負事の常識。新潟は目の色を変えて、躍起になって大分に乗り込んでくるはずだ。馴染みの言葉を使えば倍返しを狙って。
迎える大分は、システムを4バックに代えて4試合目となる。前節から空いた2週間をステップアップと位置づけて、攻守両面でのレベルアップを図った。「点を取らなければ勝てないので、効率よく得点を取れる作業を落とし込んだ」と田坂和昭監督。これまで低い位置でブロックを作っていた守備から、自ら仕掛ける能動的な守備にトライしている。田坂流に言えば「アレンジ」である。求めるのは規律であり、運動量。選手はあくまでもチームの勝利を最優先に、自らの力をどう生かすかを考えてプレーしなくてはならない。これは田坂監督が大分を率いて3年間で変わることはない流儀である。「走れない選手は(試合に)出られない。はっきしとした識別をしたい」と語る指揮官が、3度の対戦をふまえ新潟戦では、どのようなキャスティングで挑むのか楽しみなところだ。
今季負けなしの相手だが、順位が示す通り実力は劣っている。正攻法と奇策をバランスよく使い分けてこそ相手を上回ることができる。今季トライ&エラーを繰り返してきたチームだが、経験に裏打ちされた判断力と、その判断を実行に移す決断力を示したい。そして、いまだホーム初勝利はなく、この試合を含めて残り2試合のホーム戦。是が非でもサポーターに勝利をプレゼントしたいのはチーム全員の気持ちだろう。
大分に借りを返す最後のチャンスとなる新潟は、リーグ終盤ではあるが選手個々のパフォーマンスが上がってきた感がある。前節、今季2度目のハットトリックを決め得点ランキング2位に浮上した川又堅碁を筆頭に、前線の選手が好調だ。「鈴木武蔵を含めて前線の4選手のコンディションが練習からとてもいい。4人使いたい」と嬉しい悩みを抱えた柳下正明監督は、岡本英也をサイドハーフで起用するなど、メンバーを巧みに入れ替えながら、規律を最優先に、選手に献身性を求めている。得点力の高いFWに、試合を組み立て、ハードワークができるボランチ、屈強なCBとセンターラインの要所に実力者を揃えた構成は安定感がある。アグレッシブでコレクティブな守備は、「クラブの規模、選手に合った戦術は見習うべきことが多い」と田坂監督も敬服している。
前回のリーグ戦(12節2−3大分○)のような乱打戦ではなく、互いに守備を意識するため手堅い試合になるであろうが、攻守の切り替えの部分では激しさが見られるはずだ。また、試合当日は雨が予想され、開閉式の屋根が故障している大分銀行ドームのピッチはぬかるむはず。外的要因も勝敗に左右されそうだ。
最後に、サポーター・観戦者の皆様は雨具の準備を忘れることなく。
以上
2013.11.09 Reported by 柚野真也
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