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【J1:第30節 磐田 vs 清水】レポート:大前元紀のゴールで競り勝った清水がリーグ戦の静岡ダービー4連勝。磐田はまたしても接戦をものにできず…(13.10.28)

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試合後、ヤマハスタジアムに鳴り響いた『勝ちロコ』のリズム――。手に汗握る接戦をものにしたアウェイ・清水だった。

試合前に甲府がF東京に引き分けたとの知らせが入り、今節でのJ2降格はなくなった磐田。しかしながら、他会場の結果はこの大一番に一切影響しなかった。やはりダービーはダービー。試合前から両サポーターの大きなチャントがピッチ上に渦巻き、緊迫した雰囲気でゲームが始まった。

共にスターティングメンバーを前節から入れ替えてきた。ホーム・磐田は累積警告による出場停止のチョ ビョングクに代わり、前節・川崎F戦でメンバーを外れた伊野波雅彦をセンターバックに起用。加入後初スタメンとなる安田理大を左サイドバックに置き、その前の左MFに出場停止明けのカルリーニョスを起用。左足のけがをいやし、公式戦復帰となった山田大記を右MFに置く今季初の組み合わせで臨んだ。
一方、アウェイ・清水は出場停止明けのラドンチッチが1トップ、本田拓也がボランチに戻った。出場停止の河井陽介に代わり、7試合ぶりの先発出場となる吉田豊を左サイドバックに起用。同じく出場停止のカルフィン ヨン ア ピンに代わり、前節ボランチを務めた杉山浩太をセンターバックに起用した。また、序盤にアクシデントが発生。18分に右足を痛め負傷退場となった高木俊幸に代わり、村田和哉を2列目に急遽投入することになった。

互いに先発メンバーに手を加え、久々にスタメンを飾った選手もいたが、両サポーターが生み出した最高の雰囲気に燃えない選手はいなかった。試合後、「いい試合だったし、誇りに思う」とゲームを振り返ったのは清水・アフシン ゴトビ監督。前半から闘争心溢れるプレーが連続し、ゴール前で一進一退の攻防を見せた。
34分に一瞬の隙を突かれたのは磐田。右サイドからのクロスを受けた清水のエース・ラドンチッチにエリア内でシュートを打たれそうになったが、ここは菅沼駿哉が間一髪のところでクリア。一方、35分に磐田のカウンターを受け、左サイドからクロスを上げられたのは清水。しかし、ニアサイドで吉田豊が前田遼一をブロック。身長差をものともせず、気合みなぎるヘディングクリアでゴールを死守した。

ダービーならではの見応えあるマッチアップ、引き締まった空気を維持したまま前半を0-0で折り返すと、後半も均衡した展開が続く。後半に入り、先にチャンスを作ったのは清水。55分、菅沼駿哉のパスミスを見逃さず、最後はラドンチッチのスルーパスを受けた大前元紀が右足でシュートを打つが、惜しくも駒野友一にブロックされた。一方、磐田は、56分に投入されたばかりの金園英学が八田直樹のロングキックに反応し、前線でヘディング。このこぼれ球を拾った前田が右足でシュートを打つが、これはバーに嫌われた。その後も互角の展開。66分の山田大記のミドルは櫛引政敏がブロック。69分の村田和哉、大前元紀の決定的なシュートはゴール前で松岡亮輔が体を張って弾き返した。

勝敗を分けたのはワンプレーだった。0-0のまま迎えた終盤に敵陣左サイドでFKを得たのは清水。このこぼれ球に反応した村田和哉が左サイドからクロスを上げると、このボールがカルリーニョスのハンドを誘い、PKを獲得。キッカーを務めたのは大前元紀。「だいぶ緊張した。昨日(PKの)練習で何本か外していたので、緊張感を持ちながらも自信を持って蹴った」(同選手)。右足の強いキックで確実にゴールネットを揺らし、アウェイゴール裏の清水サポーターと共に喜びを爆発させた。その後、後半アディショナルタイムに磐田の猛攻を受けたが、「意外と落ち着いて対応できた」という櫛引政敏のファインセーブもあり、リードを死守。これでリーグ戦の静岡ダービーは4連勝となった。「すごい雰囲気だった」と試合を振り返ったのは決勝弾を決めた大前。「今までのダービーの中でも一番独特な雰囲気だったと思う。だから、僕らのサッカーはそこまでできてなかったと思うけど、結果が全て。失点を0で抑えてくれた守備陣に本当に感謝したい」(同選手)。試合後に見せた安堵した表情が、この一戦の重圧を物語っていた。

一方、磐田・関塚隆監督は「後半、サイドでファウルし、相手にFKを与える場面が多くなってしまった。そのあたりが勝敗を分けてしまった」と悔やむ。決定機を何度も作り、守備でも大きな破綻はなかったが、それでも勝ちきれないのが今の磐田。今季の戦いぶりを象徴するような惜敗を喫し、選手たちは「サポーターに申し訳ない」と肩を落とした。残り4試合で15位・甲府との勝点差は『11』。クラブ史上初のJ2降格はもはや避けられそうにない。

以上

2013.10.28 Reported by 南間健治
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