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【J2:第38節 山形 vs 愛媛】プレビュー:守備が安定している愛媛を、山形は攻撃力で凌駕できるか?(13.10.27)

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9月29日以来、NDスタは約1カ月のブランクを経てホームゲームを迎える。11試合ぶりの無得点で北九州に敗れた余韻がまだ漂って見えるのは、山形がアウェイの2試合でそれを解消する成果を上げることなくホームに戻ってきたことも要因だろう。2節前の横浜FC戦では試合の主導権を握りながら先制できず、逆に後半に先制点を奪われ、追いつくまでで終わった。浦和を破った天皇杯3回戦をはさみ、プレーオフ圏をめぐる直接対決でもあった前節・札幌戦でも先制を許し、前半のうちに追いついたが、1-3で敗れている。順位は北九州戦直後の11位と変わらないが、残り試合が少なくなるなか、6位までの勝点は5差から9差まで開いた。今節どのような結果が出ても即希望が絶たれることはないが、J1昇格プレーオフ進出のためには残り5試合を全勝したうえで、さらに他力に頼らざるを得ない。

また、前節の敗戦は、昨シーズンの13敗を越える14敗目。昨シーズンの総勝点61までいまだ勝点10を残している。毎試合続く失点はついに連続22試合を数え、勝利のためには複数得点が必要な状況だ。一方で、主導権を握り攻め込む試合が多く、シュート数もけっして少ないわけではないが、ここ3試合はその時間帯で思うように得点を奪うことができていない。警告が3枚累積している選手が多いなか昇格が実現すれば、クラブ史上最大の奇跡として歴史に刻まれることになる。

愛媛は第34節のG大阪戦、続く東京V戦にいずれも無失点で連勝。前節も岡山に先制されながら追いつき勝点1を得ている。勝点は44まで到達し、降格危機のゾーンからひとまず脱している。第32節以降の7試合で複数失点がなく、その間に喫した失点は3。この守備の安定感が着実な勝点積み上げの基盤となっている。順位は16位にとどまっているが、あとひと息で15位以上の塊をとらえようかというところまで来ている。

ただし、前節の試合内容は課題を残すものだった。「予想以上の岡山の出足の速さから、ルーズボール、セカンドボールをほとんど握られていたんじゃないかなと思います。前半はほとんど自分たちのゲーム展開にならなかった」(石丸清隆監督)と自陣に押し込まれる時間を多く過ごしている。前半に直接フリーキックから失った1点を、後半に加藤大の直接フリーキックで追いついたが、浦田延尚は「内容が悪かっただけに、負けなくてよかった、という気持ちが大きい」と率直な気持ちを明かしている。その前節でセンターバックの園田拓也が負傷。吉村圭司の復帰も今節には間に合わず、余裕のある台所事情とは言えないが、チームの統一感を90分間維持できれば、3-1と勝利した今季開幕戦の再現を狙う。

10月26日に34歳の誕生日を迎えた堀之内聖は、愛媛について「ショートパスをしっかりつないで、前線がうまく絡んでというパスサッカーのイメージが強い」と分析する。バックラインから刻まれるパスワークはチームとしての意図を持ち、ていねいさもある。それが前線の3人、特に東浩史と加藤の2シャドーが絡むことでスイッチが入り、可能性のあるフィニッシュの形につながっていく。攻守とも、2枚のボランチが前を向いてプレーできる状況が望ましい。山形は狙いを持った守備でボールを奪いたいが、その位置は高ければ高いほど理想的だ。愛媛はボールを失っても守備への切り換えが早く、焦れずに守りきるメンタル的なタフさを兼ね備えているが、それ以上のタフさでボールにプレッシャーをかけ、セカンドボールを拾い、広いスペースを与えられないであろう相手ゴール前で硬軟織り交ぜた波状攻撃につなげたい。それが愛媛の前線3枚の動きを封じる最善の方法でもある。

ボールがどちらのゴール寄りにあり、どちらの陣地で多くの時間を戦われるかで、戦況が判断できる。山形が押し込む時間が長くなると予想されるが、そこで圧倒できなければ、守備での耐性がある愛媛がチャンスをつかむことになる。プレーの幅を狭めることなく発揮できたチームの手に、勝点3は入り込む。

以上

2013.10.26 Reported by 佐藤円
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