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【J1:第30節 磐田 vs 清水】プレビュー:チケット完売。満員のヤマハで、静岡の誇りを懸けたビッグマッチが幕を開ける(13.10.27)

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あれから7カ月――。

ヤマハスタジアムでの静岡ダービーは今季2度目。3月のヤマザキナビスコカップ・グループステージで対戦した際には磐田が5-1で大勝した。ホームでのゴールラッシュに磐田サポーターは歓喜。一方、一部の清水サポーターは試合後、バスに乗り込む選手たちに厳しい言葉を投げかけ、感情をむき出しにした。

10月27日。両者は明暗が分かれる形でシーズン終盤の再戦を迎えることになる。17位・磐田は今節にもJ2降格が決まる極めて厳しい状況。中銀スタ(※13時開始)で甲府がF東京に勝利し、ヤマハ(※16時開始)で磐田が敗れることが条件。中銀スタから届く“一報”によっては、両チームのサポーターは試合前から一気にヒートアップするだろう。

「お互いのプライドを懸けた一戦になる」と意気込みを語るのは磐田・関塚 隆監督。「ダービーということで独特な雰囲気になると思うし、チーム内の気持ちの高まりを感じているが、順調に調整できている」と今週の練習を振り返った。シーズン終盤に入り金園英学、松浦拓弥、山崎亮平、山田大記と攻撃陣にケガ人が続出したが、金園は前節・川崎F戦に途中出場し、公式戦に復帰。松浦、山崎も川崎F戦翌日の練習試合に出場しており、状態を上げてきた。山田も今週から全体練習に合流しており、指揮官が「メンバーは当日まで悩むことになると思う」と語るほどの駒が揃った。

復帰してきた選手が“ラッキーボーイ”的な存在になれば、チームにとって何よりの活力になる。だが、チーム状況はそこまでシンプルなものではないことも確かだ。1-2と敗れた前節・川崎F戦の終盤、今のチームの姿を映し出したワンプレーがあった。1-1で迎えた後半アディショナルタイム。バックパスを最終ラインで受けたチョ ビョングクがコントロールをミスし、プレッシングを仕掛けてきた川崎F・大久保嘉人にボールを奪われた場面である。チョはたまらずファウルで大久保を止め、警告を受けたが、レッドカードを出されてもおかしくないシーンだった(※チョはこの警告で今節出場停止)。

一時は万事――。このシーンは1人の選手の技術的なミスでは片付けられない。試合後、関塚監督は終盤の戦いについて「マイボールの時間を長くしようと指示は出していたが、怖がってと言うか、後ろに重心が下がってしまった」と悔やんだ。73分に阿部吉朗のゴールで先制したが、その後は防戦一方。選手たちは「1点を大事にしようという気持ちが強すぎた」、「守りに入ってしまった」と口を揃えた。その姿勢こそがチームの現状である。先に失点すれば、焦り、バランスを崩すことはもちろんだが、リードできたとしても守りに入ってしまう――。まさに“負のスパイラル”。起こるべくして起きたミスだった。

言葉にすることは簡単だが、例えば、先述したチョがボールを受けた場面で大久保を“いなす”ほどの勇気を持てなければ勝利は手にできない。ゲームキャプテン・駒野友一は大一番を前に、「一番大切なことは気持ち」と語る。先述した通り、まさに“八方ふさがり”なチーム状況だが、このタイミングで誰もが燃える静岡ダービーを迎えることをプラスに捉え、発奮材料としたい。

対する清水は前節、鳥栖との打ち合いを制し、6-4で勝利。累積警告による出場停止でラドンチッチ、本田拓也を欠く一戦となったが、10試合ぶりに先発出場となった伊藤翔が結果を残した。試合開始直後に鳥栖・金民友に先制ゴールを許したが、その直後の6分に左足のシュートでゴール。22分にはCKからヘディングで追加点。試合終了間際にはカウンターから巧みなループシュートを決め、ハットトリックをマークした。ラドンチッチが戦列に戻る今節は2列目での先発が予想される。
試合後、アフシン ゴトビ監督は「テニスのようなスコアになった」と笑った。指揮官としては何とも落ち着かない展開となったが、その中で勝ちきったことは非常に大きい。66分に河井陽介が2度目の警告を受け、退場となったが、粘り強く試合を進め、79分に平岡康裕のゴールで逆転。さらに伊藤のゴールで2点差にと、数的不利な状況から“底力”を見せつけた。ホームでの逆転勝利はこれで4試合連続。失点を減らしたいところではあるが、やはり勢いがある。
鳥栖戦で大仕事をやってのけた伊藤は「勝てたことはよかったが、勝てたことで悪いポイントを見逃してしまわないようにまた1週間準備していきたい」とすぐに気持ちを切り替えた。「ダービーは結果が全て」と語るのは平岡康裕。「とにかく失点を少なくすることが今のDF陣にとって大きな課題。しっかりやっていきたい」と磐田攻撃陣を封じることを誓った。

清水がライバルに引導を渡すことになるのか。磐田が意地を見せるのか。満員のヤマハスタジアムで両雄のプライドが激突する。

以上

2013.10.26 Reported by 南間健治
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