最下位の鳥取が、首位の神戸をホームに迎え撃つ。残留を目指す鳥取、J1昇格だけでなく優勝も狙う神戸と、目標は対照的な両者だが、ともに勝点3が欲しい一戦であることは変わらない。
鳥取は前節、アウェイで福岡と対戦して1−1のドロー。12分に先制点を奪い、前半終了間際には相手に退場者が出て数的優位のアドバンテージも得たが、後半に追い付かれて勝点1にとどまった。同日に残留争いのライバルである20位の群馬、21位の岐阜が敗れたため、差を詰める大きなチャンスだったが、十分に生かすことができず、23節以降、15試合未勝利。10月23日に未消化だった35節を戦い終えた岐阜との勝点差は3、群馬との差は5となって残り5試合を迎える。
神戸は前節、ホームに松本を迎え、クラブ記録を更新する7得点で7−0と圧勝した。リーグ戦の最近2試合は1分1敗と失速し、10月13日の天皇杯3回戦、C大阪戦では0−4の大敗。公式戦未勝利が続いていたが、C大阪戦での敗戦から立て直すべく、攻守にアグレッシブに戦うというチームのベースを再確認したことが、見事に結果となって表れた。
J1自動昇格となる2位以内確定に一歩近づいたが、J2優勝にも狙いを定める神戸としてはスピードを緩めず、一気に勝点を積み上げたい。吉田孝行の今季限りでの現役引退が発表されたことも、優勝で花道を飾ろうというチーム全体のモチベーションアップにつながるはずだ。
5月の16節、神戸のホームで対戦したときは、当時12試合未勝利だった鳥取が、前半の先制点を守り切って1−0の勝利を収めた。神戸はこれが今季唯一のホームでの黒星で、安達亮監督は当時について「見えないところで気の緩みみたいなものがあったのかもしれない」と振り返るが、「でも、今回は気の緩みは全くない」と言い切っている。松本戦後の練習も、あらためて油断を戒めるようなハードな内容となっており、松本を圧倒した豊富な運動量とハイプレッシャー、素早い攻守の切り替えを再現して、早いうちに勝負を決めようとしてくることが予想される。
鳥取にとっての勝負のポイントは、そのプレッシャーにどれだけ長い時間、耐えることができるか。もともと前線から激しくボールを追い込んでくる相手は苦手にしており、同様の猛攻を浴びた31節の長崎戦も、攻め手を見いだせずに0−3で敗れている。
ただ、その長崎戦も前半は0−0で、後半の立ち上がりには決まれば先制のPKを防ぐなど、後半半ばに先制されるまでは踏ん張った。チーム最多の9得点を挙げている永里源気が「神戸に勝つためには、前回アウェイで勝ったときのように、まずみんなでハードワークして、スキを突くことが大事になる。チャンスは少ないと思うけど、きっちり生かせるようにやっていきたい」と語るとおり、粘り強く失点を防ぎ、あわよくば先制点を奪って、相手の焦りを誘う展開に持ち込みたい。
スコアに応じた試合運びもカギを握りそうだ。ともに勝利が欲しいとはいえ、鳥取にとって首位相手の引き分けは、最悪の結果ではないとも言える。逆に神戸はアウェイとはいえ、勝点3への意欲はより強いはずで、同点で試合終盤に入った場合でも、攻め手を緩めることはないだろう。わずかなミスや集中力の欠如が勝敗を左右する、一瞬も気の抜けない90分間となりそうだ。
以上
2013.10.25 Reported by 石倉利英
J’s GOALニュース
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