●柏木陽介選手（浦和）:
「チームとして立ち上がりからいこうと、前半戦にやってきたようなサッカーを楽しんでやるということで入って、それがいい形につながったのかなと思う」

Q:序盤に退場者が出て優勢に試合を進められたが？
「去年、ちょっと嫌な思い出があったので、早い段階に追加点が取りたかったけど、それが取れなくて苦しい状況が続いたが、チームとして我慢しながら、失点しないようにしながらチャンスを作って２点目が入って、これで勝ったと思った。それまでは苦しかったので、決めるところでしっかり決めて、早い段階で勝負を決めればもっと楽な試合になったと思う」

Q:大量得点となったが？
「２点目を取れば相手が戦意を喪失する部分はあると思っていたので、そこから３、４点目が取れたと思うし、みんなも普段より走っている選手が多かったし、つなぐ意識も強かった。相手が１人少なかったというのはあるけど、あれくらいみんな運動量を持ってできたら１１人相手でもいいサッカーができると思うし、それを意識してできればよりよくなると思う」

Q:ダービーでの勝利は？
「たくさんの人が応援してくれて、それが力になったし、なかなかチームが勝てていなかったので、この勝利をきっかけにまた上を目指せるという証明になったと思うので、力を合わせて一緒に戦えれば」

Q:ダービーでは３年ぶりの勝利だが？
「自分の中であまり意識はしていなかったけど、勝てていなかったし、こういうチーム状況でダービーで勝てたことは非常に大きい」

●興梠慎三選手（浦和）:
「今日は90分通して前から行こうとみんなで話していたし、湘南戦にしろ甲府戦にしろ、1点取って引いていたので、それは無くそうということで、それがいい具合ではまっていた。もちろん相手が一人少ないというのもあったと思うけど、今日みたいな試合をやっていけば勝利につながっていくんじゃないかなと思う。あとは2点目をもう少し早く取れていたらパーフェクトに近い内容の試合だったと思うし、そこだけは次の課題として。結果、こうして4−0で勝てたことは良かったと思う」

Q:ニール選手が退場になったシーンは興梠が裏に抜け出した形だったが？
「それは練習から監督に言われていたし、ニール選手は前には強いけど裏に弱いことは知っていた。なので、なるべく足元に入れるんじゃなくて裏を狙ってほしいと言っていたし、それが良い形で出た。退場はちょっとかわいそうなところはあったけど、でもこっちとしては助かった。（その前にも裏に抜けたシーンがあったが）あれを決めないといけないと思うし、個人としては課題が残った試合だった。でも負けなかったことは良かった。良い形でボールを奪ったら前に運んで行こうというのは今週の練習の時から言っていたし、シャドーと自分が結構フリーでもらえていたというのはあるけど、なるべく後ろに下げるんじゃなくて前に入れようということは意識していた。それはうまくできたんじゃないかなと思う」

Q:裏に抜ける動きが攻撃のスイッチのようになっていたが？
「サイドに流れてもそこで起点を作れれば押し上げもできる。今日は守備も凄く良かった。最初の方にちょっと危ない場面はあったけど、そこから切り替えて攻守に渡って良いゲームができたと思う」

Q:次はリーグ戦が空いてヤマザキナビスコカップで勝たなければいけないゲームだが？
「気持ち的には自分たちの方が強い状況にあると思う。向こうは引き分けでも良いという気持ちは少なからずあると思うので、ガンガン前に来るんじゃなくてちょっと引き気味で来そうな気がする。そういう意味では自分たちの方がイケイケになっているので、ホームでできるし、その試合も良い試合ができると思う」

Q:ダービーでゴールを決めたことは？
「5万人近いサポーターの前で決められたことは良かった。何より勝てたことが良かった」

Q:二桁得点になったが？
「最低でも二桁は取ってくれよというサポーターの声も多かったので、最低限はできたと思うけど、まだ6試合あるし、ここからが凄く大事な戦いになってくる。もちろん自分が点を取ることも大事だけど、チームのために頑張りたい」

Q:2年前のヤマザキナビスコカップの決勝で浦和と対戦した時の気持ちは？
「今は言えない（笑）。なかなか難しい。でも、今のレッズのメンツ、個の能力を考えると、何かしらひとつのタイトルは絶対に取らないといけないと思う。こんなに多くのサポーターがいる中でひとつのタイトルは取りたい」

Q:裏を狙うことは大宮対策だったと思うが、前から行くのは？
「甲府戦と湘南戦、特に湘南戦はそうだったけど、1点取ってそこから後半は相手陣地でプレーすることがなくて、ずっと押されっぱなしで、ラインも引いてなかなかセカンドボールも拾えない、全部向こうに奪われていた。だから引くのは止めようと。引いて守れないんだったら…絶対に失点するから、守れないんだから（笑）。そういう言いたいことをみんなで言いまくった。守れないし、守るようなチームでもない、攻撃的なチームなんだから、前から行こうよって。それがみんなに通じたかなと思う。

僕も若いし、槙野とかモリ（森脇）とかはそこまでないけど（笑）、若い選手が多い中で負け続けると『これで良いのかな』というマイナスな働きが出てしまう。勝つことでどんどんプラスに考えられるし、そういう意味でこの勝利によってナビスコカップと次の鹿島戦と良いイメージでできるんじゃないかと思う」

●関口訓充選手（浦和）:
「センターフォワードで入ると言われたので、ああいうファーへの位置に入ることと裏への飛び出しはイメージを持ってやっていたので、その中で点が取れたし、後は退場になったところで自分がもう少し振りきれていれば２点目を取れるチャンスになっていたので、あそこはファールされても突破できる力強さを出していけるように頑張っていきたい」

Q:関口選手のゴールでダービー最多の４得点になったが？
「よかったことだと思うけど、４点取っても勝点３は変わらないので、どの試合でも１−０でもいいから勝点を積み重ねていくことが大事になる」

Q:得失点差も大事になってくるが？
「得失点差も残り試合で大事になってくるし、取れるチャンスがあれば取りにいきたいけど、まずは１−０でもいいからしっかりと勝たないといけない。１−１にされて勝点を取りこぼすことは一番避けないといけないことだと思うし、残り試合、勝っていくことで上位にプレッシャーもかけられるし、勝点３をしっかりと積み上げていきたい」

Q:ゴールパフォーマンスのゆりかごダンスは試合前から決まっていた？
「決まっていたけど、みんなやっていなくて、俺が出るときにノブくん（加藤順大）が言っていて、それで点が取れたのでよかった」

Q:出場機会に恵まれない中で結果を出したが？
「試合に出るチャンス、時間が少ない中で、自分の中で変えていかないといけないなと思いながら毎日の練習に取り組んでいるし、１つ１つの練習でも自分のなかでの修正ポイントを大事に１日１日やっている結果だと思うので、これに満足せず、積み上げてきたものをこれからの試合でも出せるように、日々のトレーニングからしっかりやっていきたい」


●森脇良太選手（浦和）:
「１点取られても２点取る、２点取られても３点取るのが浦和なので、その意識の確認をした。でも全ての選手がたくさん点を取れればいいけど、ゼロにこだわるのも大事。そういう時間帯をできるだけ増やすことも確認したこと。それがいい方向に今回はいった。ただ、これを継続していくべきなので、今後も続けていきたい」

Q:退場して浦和のペースになったけど、そのなかで大宮の２トップについても注意していた？
「一発のカウンターの怖さはあったし、相手が１人少なくなってもいいサッカーをしていたけど、今日の運動量があれば退場がなくてもいいサッカーができたかなと思う。もちろん結果論ではあるけど、そういう認識でいる」

Q:最初に決定機を迎えたのは大宮だったが？
「ノヴァコヴィッチにチャンスを作られて、こっちに多少の隙があったのかなと思う。ただ、我慢強くしっかり守れたのはよかった」

Q:なかなか２点目が入らなかったが？
「『いやー、頼むから早く取ってくれ！』という思いで僕自身はプレーしていた。いつ入るんだと。そういう極限の精神状態だったけど、とにかく我慢してプレーしようと。必ず前の選手が２点目を取ってくれると信じて、切れることなく我慢を続けたことがよかった」

Q:そういう展開だと事故が起きる可能性もあるから？
「前半も決定機がたくさんあるなかで入らずに、けっこう前がかりになっていたので、一番やっかいな展開だなと思っていた。これは危険だなと」

Q:自分も前に行っていいのか迷った？
「いやー、あの展開ではいけない。うちの５番もかなり貪欲に点を取りにいっていたので（笑）」

Q:槙野選手に上がるなって言ったようだが？
「『お前、残っとけ』と言ったけど、僕の顔を見てニタニタしながら上がっていった。それが彼のスタイルなので、難しかった（笑）。僕自身は、後ろに残ってオーガナイズしてほしかったけど、まあ今日は好きにさせました（笑）」

Q:自分が大人になってプレーしたと？
「ここ数試合、自分が上がるべきなのか迷いはある。今日よかったからと言って、それが吹っ切れるとは思っていない。そのへんのバランスを考えながらやらないといけない」

●槙野智章選手（浦和）:
「最近できていなかったことが凝縮してできたいい試合だった。攻撃でも湘南と甲府で見られなかったものがたくさん見られたのがよかった。１つは攻撃のコンビネーション。前の３人に対して、後ろからクオリティの高い攻撃参加、ビルドアップができたので、前３人にボールが収まり、危険な動きやパスが出せたこと。守備では結果的にゼロで抑えることができたのがよかった。こういうゲームを続けていかないといけない。また、ここ最近なかった前線からのチェイシングが非常によかったし、セカンドボールへのみんなの意識、止めるところはファールしても止めるというところが完璧だった」

Q:今日はずっと気迫あるプレーができていたが？
「結果的に（原口）元気のゴールまで時間があいたし、前半のうちに２、３点取れるシーンはあったけど、取れなかった。今までのレッズだと引いていたけど、そこで畳み掛ける攻撃ができたことで元気のゴールが取れたと思う。全員の勝ちたい気持ちが全面に出ていた」

Q:自分も点がほしそうだったが？
「こういうゲームでもしっかり取りたかったし、森脇、那須、ベンチからもストップをかけられながらも、しっかり前にいくことができた（笑）。決めたかった（笑）。今日は持っていなかった」

Q:大宮とのダービーでサポーターの熱もあったが？
「浦和に来て２年目だけど、練習場の横断幕だったり、スタジアムに入るまでの横断幕、ピッチから見るコレオグラフィで僕たちを後押ししてくれるし、いい雰囲気を作ってくれたサポーターに感謝しているし、僕らの力になる。毎試合とはいかないかもしれないけど、そういう雰囲気を作ってくれたサポーターに見合ったサッカーを僕らはしないといけない。ダービーだからと言ってたくさんになるのではなく、質の高いサッカーだから来るという風にしたい」

Q:なかなか２点目が入らずに嫌な展開だったが？
「点が入らないなかでも前にいく姿勢、攻撃の圧力を持っていた。大宮のディフェンス陣が９０分間耐えられるとは思っていなかったし、イエローカードも出ていた。あの時間帯に２点目を取れたことで崩れたけど、できればもっと早く点を取りたかった」

●原口元気選手（浦和）:
「ゴールを決める前にもチャンスが何本もあったけど、久しぶりに決めることができてよかった」

Q:気持ちよかった？
「あんまり気持ちよくない。あの瞬間は気持ちよかったけど、まだまだ自分のプレーに納得いかない。改善しないといけないところがいっぱいあるし、気持ちよくプレーはできていない」

Q:ダービーで決めたことについては？
「相性もいいし、ダービーなら決められるんじゃないかなと思っていた。決められてよかった」

Q:男になる宣言していたけど？
「でも、まだまだ足りない」

Q:ゴールを決める前にオフサイドになったシーンがあったが、それでイメージができた？「前の試合でもオフサイドになっていたし、最近はあそこに入るといいボールが来ることがけっこうあるので、あそこは狙っていた。ウガ（宇賀神）がいいボールを出してくれた」

Q:チームのパフォーマンスが最近よくなかったので、これがいいきっかけになるのでは？「ダービーの前も『ダービーに勝って勢いに乗りたい』と話していたし、内容も結果も伴ったダービーは自分たちの自信になると思うし、次も大切な試合が待っているけど、自信を持って臨める」

Q:ＰＫにつながるパスも出したが？
「今日はみんな恐れずに縦パスを入れていた。ここ何試合かちょっと恐れている部分があったし、今日は意識して入れてくれていたので、いい攻撃につながった」

Q:試合の入りからよかった？
「前からいこうというのがあったし、切り替えも早かった。これだけの内容のゲームができれば結果は伴ってくると思う」

Q:ここ数試合のモヤモヤからプレッシャーはあった？
「もちろんプレッシャーはあるけど、それに勝たないと優勝できないし、あと６試合は本当に気持ちの部分が大きくなると思うので、今日みたいにチーム全体でプレーできればいい」

Q:２点目がなければ苦しい試合になりそうだったが？
「でもチャンスは作れていた。決めるべき選手が決めればこういうゲームになるし、その責任を感じながらプレーしないといけないと思う」

Q:キャリアハイの９点に並んだが？
「遅いです。とりあえず１０点取って二桁にしたい」

●阿部勇樹選手（浦和）:
「早い時間帯に相手が１人減ったので、ちゃんとつなぐこと、でも横につないでも相手を走らせないと意味がないし、縦パスを入れて相手がゴールに戻るようなパスを出せればと思っていた。ダービーでしっかり勝ててよかった」

Q:立ち上がりから裏の意識が見られたが？
「タイトに前に付きにくるというのがここ何試合の大宮の戦い方だったので、僕らもそれを想定して練習してきた。裏を使っていけば、今度は足元が使えるし、まず裏というのをトレーニングでやってきて、それが出せたと思う」

Q:クサビのパスも多かったが？
「ここ数試合減っていたと言えば減っていたし、冒険じゃないけど、そこを何回かに１回は通さないといけない。ＦＷにとってチャンスになるし、一瞬でも迷えばＤＦが戻ってきてしまう。それもトレーニングしてきた。目の前の試合に全力でやれば、今日みたいに結果が出てくる」

Q:チャレンジの部分では割りきってやった？
「チャレンジという意味では、ここ数試合ないわけじゃないけど、今日みたいに多かったわけじゃないし、いいときの自分たちを出していけばいいし、失敗してもみんなでカバーすれば。それを思い出せる試合だったと思うし、これを続けていくのは簡単なようでいて難しいので、また１試合１試合がんばっていきたい」


●下平匠選手（大宮）:
「（ニールの）退場は仕方ない。その後は前半耐えて戦えた。ブロックを作って守れていたが、奪っても最初のボールがミスなになることが多かった。そこの精度を上げていかないといけない。浦和は攻めに人数をかけてきていて、ひっかけたところがチャンスになると思っていた。決定機も何回かあったけど入らなくて、そこは運もあった。一本決めていれば流れも変わったと思う。ただ、それは後ろがもう少し耐えられればというところで、お互いに責任がある。後半は、１点を追っていたのでだんだん前がかりになって、そこでやられてしまった。同数で守るなら、もっと人に厳しくいかなければいけなかった。(一人少なくて１点を追うという)難しい状況でも、何とかやらなければいけなかった」

●渡邉大剛選手（大宮）:
「ここまで勝てないというのは自分たちに実力がないからと素直に受け止めなければ。ノヴァ（ノヴァコヴィッチ）が前節の試合を終わって『恥ずかしい試合』と言っていたけど、僕は今日のほうが恥ずかしい。せっかく大一番の試合でこういう結果になってしまって、サポーターの皆さんもがっかりしていると思う。残り試合、少なくなってしまったけど少しでも勝点を拾えるようにしたい。切り替えて、天皇杯もあるし、勝つための準備をしたい」

Q:最終ラインの裏を狙われていた？
「相手のクサビに対して、ウチの対応が(良くなかった)。向こうは意図的に（狙っていて）、PKを取られたシーンもそうだった。サイドでドリブルを仕掛けてサイドに出すのではなくて、興梠選手が落ちたところに逆に中に付けたり、柏木選手が上手く浮いてたり。10分で退場したので自分たちのブロックにスペースがあったのは確かだけど、浦和はそこを上手く突いてきた。自分たちのウイークポイントをかなり研究してこられた感じがある。それを踏まえて修正していきたい」

以上