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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【J2:第36節 北九州 vs 福岡】プレビュー:激戦必至の、北九州と福岡のダービー第2ラウンド。魂を揺さぶるプレーで、福岡県を熱くしろ!(13.10.06)

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半年振りに合まみえる、福岡県の二大都市である福岡市と北九州市をホームタウンとする両クラブ、アビスパ福岡とギラヴァンツ北九州。
前回のレベルファイブスタジアムで行なわれたダービーの後からずっと、今回のゲームを担当するにあたって、福岡市に住みながら北九州を担当する私にとって両クラブを肌で感じる事が出来るので、再戦を楽しみにしていたわけだが・・・。

前回の対戦は開幕して8戦目。今シーズン新指揮官を迎え入れ、未来を託した両クラブの一戦は、ホームの福岡が2−1で勝利。僅差の結果だったが、チームの熟成度に大きな開きがあった。同じ県内のライバルに敗れた北九州は、そのショックを引きずり6連敗を喫し、暗くて長いトンネルを抜け出すまでに4ヶ月を要した。
降格争いも現実味を帯びていたが、正念場となった8月9月の9試合を6勝と、一気に盛り返し順位は現在16位。その要因は、チーム戦術の浸透と全員の高い守備意識だろう。前半戦勝てなかった時、選手たちから発せられる言葉の裏に、いつも迷いがあるのを感じていたが、今は微塵も感じられない。 己の仕事だけに留まらず、チームのために全員がハードワークし、90分間勝利のために走り切る、戦う集団へと変貌して行った。その事は、開幕当初からチームにあえて苦言を述べていた、チーム最年長の大島秀夫も「1人1人の意識は、初めの頃に比べれば成長している。前は雑なプレーばっかりだったが、今は雑なプレーの方が逆に目立つ。みんなプロとして良い雰囲気で練習し、 チームとしての戦いが試合で出来ている。今は苦しい中でもゼロに抑えたり、点を取れる様になった。簡単に崩れなくなってきた」と、チームの成長を最近初めて口にした。ここ6試合連続して前半を無失点でしのぎ切り、後半に迎えたチャンスを、確実にモノにする決定力の高さで、プレーオフ進出を目指す岡山と山形に勝利。チームはさらに自信を深めて、今回のダービーを迎えることになった。今の北九州に懸念材料があるとすれば、今季の連勝は2連勝が最長な事と、上位陣には良い戦いをするが、近い順位相手に苦戦する事。だが、6度目の古巣相手となる宮本亨は「良い流れの時こそ、しっかりプレーしないと綻びが出る。良い緊張感を持ってダービーに挑みたい」と話し、ここまで幾多のピンチを救って来た守護神の武田博行も「福岡は今苦しんでいるかもしれないが、一瞬たりとも油断しないで戦う。今まで以上に、高い集中力を意識して挑みたい」 今の北九州に、前半戦にあった様な隙はもう見当たらない。

対する福岡の現状は、今季のワーストと言える。ここ5試合で19失点を喫し5連敗。8月にホームで行われた長崎戦を最後に白星から遠ざかっている。失点の多さからも分かるように、守備の崩壊が大きな要因だが、ここ5試合で守備を専門として出場し続けているのが堤俊輔だけ。毎回、守備陣のメンバーが変わっていては、連携が上手く行かず、攻守において後手を踏むのも致し方ない。前線からハイプレスを掛ける姿は健在だが、度重なる失点で自信を無くした最終ライン。前半戦連動していた姿は影を潜め、ボールを後から追い掛ける姿が目に付く。
今福岡にとって1番大切なのは、自信と自らのスタイルを選手自身が思い出すこと。この北九州とのダービーでそれを取り戻せれば、消えかけそうなプライドを再び呼び起こす事が出来るはず。それを信じて、サポーターは最後まで後押しするのだから。

サッカー日本代表がワールドカップ出場を決めた、アジア最終予選のオーストラリア戦。福岡県地区の視聴率が 、全国的に見ても圧倒的な低さだった。その事を、ある地元のテレビ局は、この2クラブのせいだと名指しされた。サッカーに携わる者としては悲しくて残念なことだが、ある意味それは正しい部分でもある。しかしこの試合が、翌日のニュースで大きく取り上げられる様な、熱い熱い試合になって欲しいのは言うまでもない。
見せて欲しい、福岡県のサッカー熱を!見せてやりたい、福岡県の底力を!

以上

2013.10.05 Reported by 坂本真
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