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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【J2:第36節 横浜FC vs 山形】プレビュー:昇格プレーオフ圏内に向け連敗は許されない山形を迎え、横浜FCが目指すのは今季初の4連勝。(13.10.06)

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J2はラスト7。横浜FCは第35節が10月23日に日程変更となったためラスト8試合であるが、1つの勝点、1つの得点、1つの失点の重みが大きくなってくる季節だ。とりわけ、前節の北九州戦(9月29日@NDスタ)の敗戦後「試合時間に差があるなかで、上位チームが先に敗れているという情報も少し耳に入った部分があったかもわかりません」と奥野僚右監督が語ったように、数字が選手のプレーに重しとなることもあり、心理的マネジメントが重要となる。より勢いを持ったプレーを出す、というシンプルな原点に立ち返れるかどうかが、試合の鍵を握る。

横浜FCは現在3連勝中。この試合で目指すは、今季初の4連勝だ。もちろん胸の内にはプレーオフ圏内への可能性に向けた奇跡の連勝街道があるだろうが、「先のことを考えないで、1試合1試合、次の試合勝てるように練習していきたい」と中島崇典が語るように、まずは目の前の一勝を着実に取ることが重要だ。先に書いたように、先週は1週間空いたため公式戦は2週間ぶりとなるが、この2週間でテーマとしたのは、第34節の愛媛戦(9月23日@ニンスタ)での課題の修正だった。この愛媛戦は、26分の寺田紳一のゴラッソを守り切る形で勝利をしたが、前半からビルドアップがうまくいかず、ペースをつかめない時間が多かった。得意の「粘りの守備」で勝点3にはこぎつけたが、より勢いを出して臨まなければいけない今季の残り試合に向けて、ビルドアップが大きな課題として残った。公式戦がないことでじっくりこの課題の修正に取り組み、9月29日に行われたFC東京との練習試合では、「練習通りというか、チームがやることはできてそれでチャンスは作れた」(ペスンジン)というように、主導権を握りスムーズなビルドアップができる時間が多かった。その意味で、今節の試合では、その成果を出して立ち上がりから主導権を握ることが、横浜FCにとって大きなテーマになる。

横浜FCにとって、この山形戦で立ち上がりの重要性を意識しなければいけない理由はもう1つある。今シーズンの前回の対戦(3月31日、第6節@NDスタ)では、慣れない雪のコンディションの中、山口素弘監督が「前半は眠っている状態。サッカーにとって大事な部分を忘れてしまっていた。そういう意味で僕を含めて、チームとして出直す」と試合後に振り返ったように、寒さだけでなく心理的にも縮こまってしまい、8分の萬代宏樹のゴールを皮切りに、前半で3失点、1-5の大敗を喫した。まさに、前半戦の横浜FCの不調を象徴するような試合だった。だからこそ、今節の試合ではそのリベンジを果たし、残り試合へさらに勢いを付ける勝利が必要となる。

対する山形は、前節の北九州戦の敗戦を引きずるわけにはいかない。この試合では、確かにボールは支配していたが、相手の冷静な守備を上回る攻撃を出せる時間は少なかった。そして、86分にスローインからの流れで、大島秀夫にゴールを許し敗戦。「スタンドを沸かせるシーンというのが数少なかった」という奥野監督のコメントが象徴するように、山形にとっても自らのアクションをさらに大胆にできるかどうかが、この試合で問われてくる。山形は第15節の鳥取戦(5月19日@とりスタ)を最後に無失点試合がないが、それでも6位を狙える位置にいるのは、萬代や中島裕希といったFW陣の迫力と、攻守における組織力があるため。今節では、得点力という長所をより引き出していく戦いとなる。連敗は許されない。ラスト7のための勢いをつけるプレーが求められる。

両チームにとって「立ち上がりの勢い」がテーマとなる試合だけに、激しい攻撃的なサッカーへの期待が膨らむ。1対1の局面のプレーで競り勝つこと、そして裏のスペースをしたたかに狙うこと。このタスクを自信を持って、かつ冷静に行うことが、勝利への道となるだろう。最初から目が離せない試合となる。今季唯一のJリーグの試合となる、味の素フィールド西が丘に是非足を運んでいただきたい。

以上

2013.10.05 Reported by 松尾真一郎
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