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【J2:第26節 栃木 vs 愛媛】プレビュー:雷雨延期後の試合に無類の強さを誇る栃木。天皇杯2回戦を制した流れをリーグ戦に繋げ、愛媛に0−3で屈した前回のリベンジを果たしたい。(13.09.10)

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興味深いデータがある。栃木は過去に延期された2試合とも勝利を収めているのだ。再試合となった2009年の横浜FC戦も、福岡との昨年の再開試合も。2戦2勝と、負け知らず。また、こんな心強いデータもある。再試合の相手である愛媛は直近の天皇杯も含め、アウェイでは11戦未勝利と分が悪いのだ。データで全てが決まるほどサッカーは味気ないスポーツではない。だが、J1昇格プレーオフ進出に向けて1試合も落とせない今、心の拠り所にできるポジティブな材料は多いほうがいい。天皇杯2回戦で福岡を5‐1で圧倒した勝利も、そのひとつに挙げられる。

水曜日にリーグ戦を行うのは栃木と愛媛のみ。つまり、勝てば上位との勝点差を3つ縮められるのだ。6位以内に食い込む可能性を拡げるのに、目の前にある絶好機を逃すわけにはいかない。

試合に飢えている選手を起用した福岡戦の勝因は、グラウンドコンディションに則した戦術にあった。無理にポゼッションするのではなく、ロングフィードを多用し、スピードに長けた両ウイング(湯澤洋介と勝又慶典)を有効活用したことが小さくなかった。中3日で迎える愛媛戦でもグラウンドの劇的な回復は見込めず、今回も置かれた状況に適した対応力が求められるだろう。
「後ろが3枚の時には自分の特長であるしっかり走ること、フリーランニングでスペースを突いて起点を作りたい。それができれば相手は上がって来られなくなる」(廣瀬浩二)。
3‐4‐3を採用する愛媛は前線からのハイプレスが持ち味で、それは福岡とも共通する特長である。相手の土俵に乗ることなく、弱みにつけ込むには、3バックの脇のスペースをいかに使いこなせるか、がポイントになるはずだ。ロングフィードからサイドアタックを仕掛け、クロスに対して人数をかけること、ペナルティエリアへの入り方に気を付けること、そしてクロス自体の質を追求し先手を取りたい。

「嫌なチーム」と愛媛の印象を語った當間建文は、対応策をこんな風に思い描いている。
「両サイドがワイドに張り、サイドを使うのが上手い。そこを潰し、サイドチェンジを蹴らせないようにしたいし、引っかけてショートカウンターを2、3回続けられるようにしたい」。
0‐3で屈した前回の対戦ではファーストディフェンダーが決まらずに、後追いの守備が繰り返された。その反省を活かしてコンパクトな陣形を保ち、常にアプローチにいける距離感を維持したい。サイドの攻防で後手に回れば、同じ轍を踏む確率が高くなる。ボールホルダーに強く行くこと、揺さぶられても横ズレすることで、未然にピンチの芽を摘み取りたい。

リーグ前節の富山戦はスコアレスドローに終わったものの、連敗を2で止めた愛媛。ゴールこそ割れなかったが、終盤の怒涛の反撃には迫力と凄味があった。順位は17位と低いが、高木和正は「いい選手もいるし、もっと上の順位でもおかしくはない」と、愛媛が持つポテンシャルを警戒している。残留争いに巻き込まれないためにも、栃木戦は愛媛にとっても重要な試合になる。

栃木がそうであるように、愛媛もピッチ状態を考慮したサッカーを展開してくることが予想される。中盤を省略して前線にロングボールを蹴り込み、そのセカンドボールから攻撃を形作っていく、まさにピッチが水を含んだ富山戦と似た戦い方だ。鍵を握るのは1トップ2シャドーの3人。誰が起用されるかは不透明だが、誰が入ったとしても1トップは体を張り、2シャドーは貪欲にセカンドボールを拾うことが要求される。割り切った戦い方を徹底し、決定機を逸し続けた富山戦の反省を活かしたい。

「ようやくいい試合をして勝利をもぎ取ったことで、サポーターは喜んでくれた。でも、これでサポーターのストレスが解消されたとは思っていない。信頼を取り戻すには勝つしかない。どんどん勝っていきたい」(山形辰徳)。
J1昇格の味を知るベテランは、現状に必要な要素をわきまえている。それは勝利に他ならない。残された10試合を勝ちまくらない限り、3連勝ないし4連勝しなければ、上位との差は埋まらない。天皇杯の流れをリーグ戦にそのまま持ち込み、愛媛戦を連勝街道の入口にする必要がある。ここで躓くわけにはいかないのだ。

以上

2013.09.10 Reported by 大塚秀毅
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