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【第93回天皇杯 2回戦 湘南 vs 琉球】プレビュー:ともに今後のリーグ戦にも繋がる大切な一戦。取るのは湘南か、琉球か。(13.09.08)

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過酷な真夏のリーグ3連戦をあらためて振り返る。甲府と柏に敗れた湘南は、しかし前節のホーム仙台戦で8試合ぶりの先制点とともにゲームをリードし、終盤の相手の猛攻も防いで3−2で勝利した。

後半戦初戦の川崎F戦以来となる勝点3に、「勝ててほんとうによかった」と、噛みしめるように語られた安藤駿介の言葉は、誰にも等しく通じる想いに違いない。「ホッとしている暇はないですけど」と続けたとおり安堵はないが、リーグのテーブルを踏まえても、内容と結果がなかなかシンクロしなかったこれまでを思っても、勝利にまさる良薬はない。

ただ、欲しかった結果に喜ぶ一方で、7試合ぶりに守ったゴールマウスを2度割られたことにも安藤の意識は向いていた。
「複数失点すると攻撃陣が大変になってしまう。自分のなかで失点をもっと減らさなければいけないと思っています。DFと連係して守れている手応えはあるので、そういうプレーをもっと増やして、チームのベクトルに合わせて自分の力を発揮していきたい」

勝利のなかに反省が同居するように、敗戦のなかに見出せる収穫もある。たとえば新加入のステボはKリーグの水原を離れて以降、パーソナルトレーナーを付けて母国で体を動かすなどしていたが、ゲームからは1ヶ月あまり遠ざかっていた。だが柏戦では加入後初のフル出場を果たし、「思っていた以上に走れた」と感触を口にした。来日しておよそ3週間、コンディションを含めてまだトップフォームではなかろうが、「少しずつ慣れてきた」と、湘南スタイルに対する手応えも感じている。「チームを助けるためにゴールを決めるのがストライカーである自分の一番の仕事」と自覚するように、結果が今後、期待される。

今週末は天皇杯2回戦が開催される。湘南がBMWスタジアムに迎えるのは、JFLのFC琉球だ。1回戦ではデッツォーラ島根を延長の末に逆転で降し、今節に駒を進めた。一番の特徴はその攻撃力にあろう。リーグ2位の13得点を挙げている高橋駿太と、同6位で9得点の我那覇和樹の2トップが攻撃を牽引している。加えて、8月なかばには中山悟志が長崎より期限付き移籍した。リーグ戦は未出場ながら、くだんの島根戦に1点ビハインドの状況で途中出場するや同点弾に決勝ゴールと、さっそくチームの勝利に貢献している。

県予選の決勝では中盤ダイヤモンドの布陣を採用したが、島根戦然り、リーグ戦を通じて、基本はダブルボランチを据える4−4−2のフォーメーションを敷いている。1回戦では富所悠をはじめリーグ戦とは異なるフレッシュなメンバーも起用されている。

Jリーグ加盟を目指すクラブにあって、現在リーグ8位と置かれている状況は厳しい。だが首位のカマタマーレ讃岐を降した7月のホームゲームに象徴されるように、琉球は上位の相手との戦いほど結束の強さがプレーに結ばれる。ホームで1万人を動員しながら敗れた8月5日の栃木ウーヴァ戦の苦い記憶も、いまはこの日の悔しい想いが、残りのリーグ戦に向けて一つひとつ勝っていこうというチームのさらなる結束に繋がっているのだと、チームスタッフは語る。土地柄、Jのチームと対戦する機会に恵まれないことを含めて、今回の湘南戦に対する琉球の士気の高さは想像に難くない。

湘南の曹貴裁監督は言う。
「琉球さんには経験のある選手もいるし、負かしてやろうという強い気持ちで来ると思う。対して我々も受けに回ることなく、いつもやっているように正々堂々と闘いたい」

13時キックオフ、またくだんの3連戦の疲労度を踏まえ、メンタルを含めたコンディションを見極めたうえでメンバーは選ばれる。とはいえ、「思っていた以上にみんな元気」と指揮官が目を細めたように、試合への意欲を高めながら溌剌と汗を流している若手をはじめ、誰がピッチに立つのか、その競争は非常に興味深い。なにより、「ベルマーレほど一体感のあるチームはない」と安藤が語ったように、結束力で譲るわけにはいかない。難しい戦いが予想されるなか、つねと変わらず目の前の勝利に全力を傾けていく。

以上

2013.09.07 Reported by 隈元大吾
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