Jリーグチームが姿を現す天皇杯2回戦。9月7日、ケーズデンキスタジアム水戸では水戸と愛媛のJ2チーム同士が3回戦進出をかけて火花を散らす。
「勝って借りを返したい」とこの試合に強い意気込みを示したのは柱谷哲二監督だ。前回対戦となった第5節。当時水戸は負傷者が多く、チームに戦術が浸透しきっていなかったこともあり、今季最低とも言える内容で愛媛に0対1で敗戦を喫した。それにより、昨年から続いていたホーム不敗記録は13で止まってしまったのだ。あの屈辱を水戸は忘れてはいない。「愛媛には前回負けているので、絶対に勝ちたい」と新里亮が闘志を燃やすように、3回戦進出を目指すとともに前回対戦の雪辱を晴らすために水戸は試合に挑む。
しかし、チーム状況は苦しい。体調不良により前節欠場したディフェンスリーダー冨田大介は今週の練習に姿を現さず、愛媛戦は欠場濃厚。また、前節負傷した鈴木雄斗をはじめけが人が続出、疲労の蓄積によりコンディションを崩してしまった選手もいる。そうしたチーム事情を踏まえ、愛媛戦では「試合に飢えている選手、コンディションのいい選手を使おうと思っている」と柱谷監督はリーグ戦とは異なるメンバー構成で臨むことを示唆。これまで出場機会に恵まれなかった選手たちの奮起に期待がかかる一戦となる。
ただ、起用される選手にとっては絶好のチャンスであることは言うまでもない。「チャンスをもらって何ができるかを証明してもらいたい」と柱谷監督が語るように、フレッシュな戦力の活躍に期待がかかる一戦となる。それはこの試合で勝つことだけでなく、リーグ終盤戦での巻き返しのためにも重要なポイントであることは間違いない。「残り10試合のためにも新たな戦力が出てこないといけない。その願いを込めての起用ですね」という柱谷監督の言葉通り、今後の行く末を左右する大事な一戦となると言っても過言ではないだろう。
おそらくそれは愛媛も同じことが言えるはず。
愛媛はこの試合を皮切りに8日間でアウェイ戦を3試合戦う超過密日程が待ち受けている。そのため、選手のコンディションを考慮し、リーグ戦とは異なったメンバー構成で水戸戦に挑んでくることが予想される。ただ、そこで新たな戦力が台頭し、チームに新しい風を吹きこむことができれば、残りのアウェイ2試合のみならず、リーグ終盤戦に向けて大きな勢いをもたらすに違いない。
現在リーグ戦では17位につけているものの、まだ残留争いから抜け出したと言える状態ではない。まず、「降格」の恐怖から脱するためにも水戸戦後のアウェイ2連戦で勝点を稼いでおきたいところだろう。そこに勢いを持って臨むためにも、この水戸戦は重要になってくる。フレッシュな戦力でリーグ戦に弾みをつける勝利を手にすることができるか。メンバーは変われども、結果にこだわりたい一戦である。
互いの事情により、リーグ戦とは異なるメンバーで戦わざるを得ない両チームの対戦。だからこそ、両者のチーム力が問われる一戦と言えるだろう。柱谷監督はこの一戦に向けてこう語った。「1年間やってきて、どれだけチームの底上げができたかが見られるゲームとなる」。そして、「底上げ」を示すためにも「結果を出さないといけない」と力強い口調で言い切った。
「勝利」を求め、フレッシュな戦力たちの高いモチベーションが激突する一戦。リーグ戦とはまた異なった魅力が詰まったゲームとなりそうだ。
以上
2013.09.06 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
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