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【第93回天皇杯 2回戦 札幌 vs 岩教大】プレビュー:北海道勢同士の対戦。普段から練習試合で対戦しているだけに、互いをよく知っている間柄。学生がプロに一泡吹かせることができるか。(13.09.07)

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第93回天皇杯全日本サッカー選手権大会2回戦。北海道は札幌市にある厚別公園競技場ではJ2の札幌と、北海道代表の北海道教育大学岩見沢校(以下、岩教大)が対戦する。北海道勢同士の対戦とあって、盛り上がりのある一戦となりそうだ。

J2の札幌はこのラウンドからの出場になるが、直近の試合であるリーグ戦第32節では岡山をホームに迎え、2−2のスコアで引き分けている。同節の結果によってはプレーオフ進出圏内の6位に浮上する可能性もあったが、この引き分けにより順位を7位から8位へと落としてしまった。

「勝点3が1になったのだから、勝点2を失ったと思っている」
試合後の会見で財前恵一監督はそう振り返っている。数多くの好機をつくりながらも、カウンターから失点。一度は逆転に成功しながら、その後は追加点を奪い切れず。逆に後半アディショナルタイムにカウンターからCKを献上してしまい、そこから同点弾までも許してしまった。試合の大半でペースを握っていただけに、このホームゲームでの引き分けは非常に痛いところだろう。

そうして迎えるこの天皇杯2回戦だが、財前監督は「しっかりと勝ちにいく」と気を引き締めたうえで、「いろんな選手に出場のチャンスがある」と新戦力の台頭に期待する。9月2日に行われた日本工学院専門学校との練習試合では、先月加入したばかりのベトナム代表FWレ コン ビンが2得点を挙げる活躍を見せたほか、若い選手達も積極的なアピールをしていた。チーム全体として非常に高いモチベーションでこの試合に挑みそうである。

一方、そんなJ2クラブに挑む岩教大は8月31日に厚別競技場で行われた1回戦で山形県代表の羽黒高と対戦して2−1で勝利して、この2回戦に進んでいる。

その1回戦では、立ち上がりからボールこそ支配するものの、相手の体を張った粘り強い守備に阻まれ、好機を決めきれない。加えて31分には僅かな隙を突かれて失点し、嫌な空気にもなりかけた。しかし、失点から2分後、CKから葛西大がヘディングで叩き込み同点とすると、試合の流れは完全に岩教大のものに。

後半からは持ち味であるパスワークにリズムがうまれ、終始、相手を脅かす。84分にFKから、今度は志田尚弘がヘッドで決めてリードすると、そこからは落ち着いて試合を進めて逃げ切った。高校生を相手に2−1の辛勝ではあるが、プロがアマチュアと対戦した際に難しさがあるように、大学生と高校生との対戦にも、同じように難しさはあるはず。加えて、ノックアウト方式のトーナメントであることを考えると、とにかく勝つことが大事だろう。初出場だった2年前の大会に続き初戦を突破した。

そんなチーム同士の対戦だが、この2チームは日頃から練習試合で対戦することも多く、互いによく知った相手だと言えるだろう。そして、一般的といえば一般的だが、そこでは岩教大はなかなか札幌に勝てずにいるため、この天皇杯という大舞台で、一泡吹かせたいという意識は強いはずだ。札幌はプロとして、どんな形であろうと勝たなければいけないゲームだが、敢えて岩教大の勝機を見出すならば、やはりセットプレーだろうか。前述したように岩教大は1回戦を2つのセットプレーから高さを生かして得点し、勝っている。キッカーを努める伊藤巧貴は精度の高いキックを持っているようだし、チームとして札幌をよく知っていることを考えると、弱点も把握している可能性もある。ここはひとつ、大きな注目点となりそうだ。

3回戦進出をかけた、北海道勢同士の対戦。プロが力の差を見せるか、学生が脅かすのか。非常に興味深い一戦である。ちなみに、岩教大には札幌U−18出身の選手も複数、所属しており、その意味でもモチベーションの高い、熱いゲームが見られそうな予感もしてしまう。

以上

2013.09.06 Reported by 斉藤宏則
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