時間の経過と共に、『勝たなければならない』という“空気”は増していくだろう。今季J1で残留争いの渦中にいる磐田が、福井県代表・サウルコス福井(北信越1部)をホーム・ヤマハスタジアムに迎える一戦。カテゴリーの異なる相手であること、また、今季リーグ戦の状況を踏まえても、磐田にとっては重圧のかかるゲームとなる。
「勝利に飢えている」とチームの思いを代弁するのは関塚隆監督。J1で17位と低迷する磐田は直近のリーグ戦であるホーム・甲府戦に引き分け、リーグ9戦勝ちなし。約2か月近く白星から遠ざかっていることになる。「“勝利の味”を思い出したい」と語るのは松岡亮輔。その思いはサポーターも同じだろう。甲府戦では試合後、ホームゴール裏に今季初めてフロントを批判する横断幕が掲げられた。甲府戦からメンバーを入れ替える可能性もあるが、どの選手がピッチに立ったとしても選手、スタッフ、サポーターの思いを背負い、それを全力プレーで表現する義務がある。関塚監督は福井の印象を「最終ラインの4枚を高く設定し、機動力のあるチーム」と語る。福井が序盤からプレッシングをかけてくるようであれば、持ち前のボールポゼッションでそれをかわす。反対に自陣で守備ブロックを組まれた場合でも、それを強引にこじ開けるようなパスワークを見せてほしい。やはりスタンドは久々に爽快感のあるゲームを期待しているはずだ。
対する福井県代表・サウルコス福井は天皇杯に2年連続5回目の出場となる。福井県大会では準決勝で丸岡高、決勝で福井工業大を下して本大会の切符を掴んだ。8月31日に行われた1回戦では宮崎県代表・宮崎産業経営大とホーム・テクノポート福井スタジアムで対戦。前半はチャンスを作りながら決めきれず、0-0。後半は激しい雨・風に晒され、60分には落雷の可能性があるため約25分間試合が中断。極めてタフなコンディションとなったが、再開後の85分に鈴木亮平のCKをつなぐと、最後は井筒庄吾が頭で押し込み、1-0で競り勝った。
福井は北信越リーグ1部に所属し、福井県史上初のJクラブを目指している。基本的に選手たちは昼間は仕事に就き、夜間を練習時間にあてている。『サウルコス』とは英語の「ディノサウルス」と軍団を意味する「コープス」からなる造語。福井県で発見された肉食恐竜「フクイラプトル」とかけ、恐竜のようにたくましく戦っていく集団となり、福井県民の夢・誇りとなるという願いが込められている。
今季よりJクラブでの監督経験を持ち、昨季長崎をJ2昇格へ導いた佐野達氏がゼネラルマネージャー兼監督に就任。豊富なキャリアを持つ指揮官の就任でチームの意識はより高まり、トレーニングの質・量もより向上した。ハードワークや攻守の切り替えがチームカラーの一つ。天皇杯でJクラブに勝利することは今季の目標の一つであり、カテゴリーの異なる相手との対戦となるが、アグレッシブな戦いを仕掛けてくるはずだ。
注目選手は横浜FMなど複数のJクラブでのプレー経験を持つ梅井大輝(背番号3)。194cmの長身が魅力的なセントラルMFだ。また、山形でのプレー経験を持つDF鈴木亮平(背番号7)は攻守の要。チームを落ち着かせることができるテクニカルなプレーヤーである。また、キャプテンのFW坂井優介(背番号10)も中心選手の一人であり、チームのポイントゲッター。3選手はいずれも福井県出身。地元の声援を背に、大一番に臨む。
以上
2013.09.06 Reported by 南間健治
J’s GOALニュース
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