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【J2:第30節 北九州 vs 岐阜】レポート:FW2人のゴールで北九州が勝利。リスタートの岐阜、新体制を白星で飾れず(13.08.22)

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「ゴール」と「チームの勝利」。その2つの思いに真っ直ぐだったFW2人の活躍で、残留争いという厳しい一戦で北九州が勝利を収めた。

中2日で行なわれた22位・岐阜と19位・北九州の直接対決に、北九州の柱谷幸一監督は3人、19日に就任したばかりの岐阜・辛島啓珠監督は2人を前節から入れ替え、勝利だけを目指した戦いがキックオフされた。
序盤は前節の反省を踏まえて、お互い相手の出方をうかがいながら戦う、ゆっくりとしたテンポで試合は進んで行く。その中で、岐阜はFWバージェにボールを集め、そこから2次攻撃を仕掛けようとするが、北九州のDF渡邉将基が徹底した密着マークを見せ、攻撃の芽を潰し続ける。攻撃では池元友樹と両サイドハーフに入った森村昂太・井上翔太がポジションチェンジを繰り返し、徐々にリズムを作って行った。

先取点の重要性を痛いほど知る両チームは、まずは失点しないことに重点を置き、自陣でしっかりラインを作って相手の攻撃を跳ね返し続けていたが、その均衡は意外にも早く崩れた。
中盤でボールを回していた北九州は、この試合で150試合出場を果たしたボランチの八角剛史が、ゴール前の森村にくさびのパスを入れる。森村は相手の激しいマークに遭いながらも必死にキープし、右サイドにいた池元にボールを預け、池元は巧みなフェイントからゴール前にクロスを上げた。
これに反応したのは「メンタルでは絶対に負けないよう心掛けていた」と5試合ぶりのスタメンに燃えていた渡大生。第28節・千葉戦の決勝ゴールのように、魂が乗り移ったボールは相手GKの時久省吾が一歩も動けないほどの完璧なゴールで、北九州は欲しかった貴重な先取点を奪った。これが公式記録上、前半に両チームが放った唯一のシュートで、北九州が1−0のリードで折り返した。

前半、良い攻撃の形を作れなかった岐阜は、後半頭からスティッペを投入。すると流れは岐阜に傾く。中盤や前線、さまざまな場所に顔を出し、ゲームを組み立てながら自らも積極的にシュートを放つスティッペの働きで、岐阜にリズムが生まれてくる。それでも、この日の北九州の守備陣は前節の反省を踏まえ、最後のところでは絶対にやらせない集中した守りを90分間披露し続けた。
アディショナルタイム4分が表示され、このまま終えるかと思われた試合は、最後までゴールを狙い続けていたエースの執念のゴールで締めくくられた。新井純平の後方からのパスを受けると、軽やかなステップから放たれた池元のシュートは鮮やか軌道でゴール左隅に突き刺さり、苦しい試合に完全決着をつけた。

勝ったとはいえ、まだ17位と下位から抜け出してはいない北九州。試合後も「今日勝ったのは素直に喜べばいいことですが、次のゲームがまた大事になる」と柱谷幸一監督が話せば、前回のホームゲーム・千葉戦に続きヒーローになった渡も「これからの試合も負けられない」と表情を緩めることはなかった。
敗れたとはいえ岐阜は、辛島監督と歩き始めたばかり。ベテランの服部年宏も「こういう結果になってしまってサポーターには申し訳ないですけど、選手はグラウンドに出て結果を出していくしかない」と、残りの12試合に気持ちを新たにしていた。

以上

2013.08.22 Reported by 坂本真
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