本文へ移動

今日の試合速報

夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!
夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第30節 札幌 vs 愛媛】レポート:テクニシャン前田が躍動した札幌が3−0の快勝!ホーム6試合連続完封で、プレーオフ進出に一歩近づいた!?(13.08.22)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
試合開始時の気温は22.8度。弱風も吹いており、記者席は非常に心地よい状況だった。売店で飲み物を買ってスタンドに上がったのだが、それに口をつける回数はほとんどなく、それくらい8月の試合としては暑さが気にならない好条件だった。スタンドとグラウンド上との違いは当然あるだろうが、「涼しかったから、いつもより動けた」と札幌の内村圭宏も口にしており、選手にとってもプレーしやすいコンディションだったようだ。

通常、夏場の札幌のホームゲームはアウェイチームに有利になることが往々にしてある。涼しい北海道で過ごす札幌の選手にとっては暑くても、本州や四国、九州から遠征してくるチームには、とても快適だというケースがあるからだ。だが、この試合では立ち上がりから札幌が躍動。結果を先に言ってしまえば、3−0のスコアで愛媛を問題なく退けてしまったのである。

その立役者となったのが前田俊介だった。この日はトップ下で先発出場したのだが、「今日の前田は明らかに(動きが)キレていたから、今日は前田にボールを集めようと話をしていた」と内村が振り返ったように、周囲の選手からどんどんボールが届けられていく。

この前田はボール扱いに関してのズバ抜けたセンスを持っており、調子のいい日は相手選手複数人に囲まれても、いとも簡単に突破をしてしまう。そしてこの試合がその日だった。敵陣深くでボールを持ってからも、キックフェイントからさらに前方に持ち出してラストパスを出したりと、ボールタッチの度にスタンドが沸く。30分に自身が挙げた先制点を「シュートコースが生まれたので、蹴った」と本人は簡素に振り返るが、そのシュートコースを作り出したのは、前田本人の巧みなフェイントだった。シュートコースは「生まれた」のではなく「生み出した」ものだ。

そうすると愛媛のマークはより一層、前田に集中することになるのだが、それによって周囲の選手がフリーでパスを受けられるようになり、札幌はテンポよくパスを回せるようになる。特に左利きのサイドバックである松本怜大が起点となる左サイドからの攻撃は効果的で、ここからのパスワークは非常に見応えのあるものだった。キック力のある上里一将が絡むと左右両サイドも幅広く使えるため、攻撃はより活性化する。

そして44分。左CKからのこぼれを内村が右足で押し込むと、ゲームは完全にホームチームのものとなっていく。

後半に入ると、愛媛はオズマールら攻撃的な選手を投入して同点を目指していくことになるのだが、やはり、勢いづいたホームチームから流れを奪うことはそう簡単ではない。札幌としても、リードしてからつい相手に押し込まれてしまうという悪癖をこの日も若干、露呈してしまったものの、そこはホームで5試合連続完封中の守備陣が体を張った粘り強く守備で対応。危なげない試合運びに、スタジアムのボルテージも着実に高まっていく。

そうして迎えた85分、ついに登場したのがベトナム代表FWレ コン ビンだ。ほぼ試合の大勢が決まった状況ではあるが、注目の東南アジア人初のJリーガーがデビューしたとあって、スタンドからは熱い声援。巧みなボールタッチを見せるビンに、スタンドからは「コンビン!レ! コンビン!レ!」の大コールが送られる。

そして88分。札幌は左CKを得ると、コーナースポットに歩み寄るのはそのビン。右足から柔らかく蹴られたボールはフェホの頭にピンポイントで合い、ゴールネットを揺らすことに成功。これで完全に試合は決定した。

試合後の会見で愛媛の石丸清隆監督は「本当に完敗」と発し、河原和寿も「札幌はウチのホームで戦った試合(3−2で愛媛の勝利)とは別のチームだった」と口にしたほどの札幌の快勝。プレーオフ進出に向け、勢いづく形での勝利だった。

以上

2013.08.22 Reported by 斉藤宏則
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/07/29(月) 00:00 ハイライト:岐阜vs鳥取【明治安田J3 第23節】